takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

磁気共鳴映像法での診断中、検査技師の不注意で金属ボンベが頭にあたり患者が死亡

2001年(平成13年)7月31日、米国ニューヨーク州ニューヨーク市、某Medical Centerで磁気共鳴映像法 (MRI) にかけられた 6 才の幼児が死亡した。 原因 MRI の作動時に不注意にも部屋の隅に置かれてあった金属製の酸素ボンベが MRI に引き寄せられ、幼児の頭…

アメリカの遊園地で回転式の大型遊具が落下、26名が負傷

2001年(平成13年)7月30日、米国ミシガン州マスケゴン市にある、B遊園地で遊園地にある回転式の乗物の回転部が軸から外れて落下し、乗客が宙吊りとなった。 事象 B 遊園地にある Chaos ライドは円盤の周りに 2 人掛けのブースが 18 個付いており、円盤が水…

こんにゃくゼリーによる窒息事故、本当に怖いのは・・・

2008年(平成20年)7月29日、兵庫県内で、凍らせたこんにゃく入りゼリーを、祖母が1歳9ヶ月の男児に与えたところ、喉に詰まらせた。 病院に救急搬送されたが、9月20日に亡くなった。 経過 国民生活センターの発表によると、この事故以前にも1995年1月以降、1…

ボツリオコッカス・ブラウニーとオーランチオキトリウム

バイオ燃料を合成できる、藻類の名前である。ただし、その合成原理は異なる。 1. 先ず、ボツリオコッカス・ブラウニー(学名:Botryococcus braunii )だが、これは、光合成によって炭化水素(石油の類)を精製することで注目される緑藻の1種。生物学的には…

ポリプロピレン製造装置において漏洩した、へプタンの火災と昨日に続き「摂氏温度」

1989年(平成元年)7月26日、千葉県 市原市の化学工場で、ポリプロピレン製造装置の溶剤回収工程溶剤スクラバーで火災が起こった。 溶剤スクラバーのローカルタイプの塔底流量計が詰まり気味のため工事を行うことになった。工事着工前の確認作業として、流量…

温度の単位、最初に決まったのは「華氏」

科学の世界で温度を表記する場合は、七つのSI基本単位の一つ、絶対温度、K(ケルビン)を使用する。しかし、一般の人が生活する中で気温とか、体温、お風呂の温度等を言う場合、日本では摂氏◇ 度と表記している(あるいは、「◇ ℃」)。逆に、アメリカや西…

風力で新幹線は動かない、風力発電の難しさ

発電用風車の出力はどのくらいかになっているか、風力発電用風車1基の定格出力は、2010年現在、日本最大のものでも3,000キロワットである。風力発電の出力は、風車の大きさの2乗に比例する。風車の直径が2倍になれば出力は4倍、直径3倍なら出力は9倍である…

夢と終わった高速増殖炉、文殊の知恵は出なかった

天然ウランの中には、核分裂しやすいウラン235はわずか0.7%しか含まれていない。現在、国内で使用されている軽水炉では、この0.7%しか存在しないウラン235だけが燃料として使用されている。しかし、資源の量から見たらそのままでは使用できないウラン238は…

電力の周波数

交流の電気が1秒間に同じ変化を繰り返す回数を周波数という。日本の電力会社は北海道電力から沖縄電力まで10社ある。しかし、静岡県の富士川を境に、東日本側が50Hz、西日本側が60Hzの周波数で電力を供給している。 ひとつの国で周波数が2つあることは世界で…

消費電力の不思議

電気事業連合会のサイトには、電力に関する様々なデータが掲載されている。その中に、電源別発電電気量の実績というデータがる。グラフには、1980年から5年毎にまとめられた日本全国の電気消費量(総計)とその電気がどんな発電方式で生み出されたのかが比較…

技術士二次試験注意事項

変な時間ですが、試験の注意事項にもう少し触れておきます。 技術士会では、7月12日に受験票を発送しているので国内ならどこに住んでいっらしゃる方でもお手元に届いているはずです。届いてないと言う方は、すぐに日本技術士会に連絡なさって下さい。 以…

H25年度の技術士二次試験は間近です

今回は、文体が違います。いわゆる、「敬体」という文体で書きます。 技術士二次試験は、8月3日(土)に総合技術監理部門の試験、8月4日(日)に20の専門部門の試験が行われます。5月に申込みを済ませて14,000円を払った人は必ず受験しましょう。勉強があま…

米国のホテル ハイアット リージェンシーの空中通路設計ミス、死傷者300名超の大惨事

1981年(昭和56年)7月17日、米国カンザス州カンザス市にある、ホテル ハイアット リージェンシーの吊り下げ式の通路が、建設 1 年後、約 2000 人が集まるダンスのイベント開催当日に崩壊した。 経過 天井から吊り下げ式の通路 は柱を共有して 2F と 4F の通…

中越沖地震による原子力発電所の火災

2007年(平成19年)07月16日、新潟県柏崎市にある、東京電力柏崎刈羽原子力発電所で、原子炉3号機変圧器付近での火災が発生し、約2時間後にようやく鎮火した。 経過 2007年7月16日の10時13分、新潟県中越沖を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生した。…

核融合の難しさ

7月15日は、特に何にもないようなので再び核融合について触れる。 少し迂回した話になるが、まだ、国鉄と呼ばれていた時代から開発している(1974年から)JR東海のリニア中央新幹線は14年後の平成39年(2027年)に東京-名古屋間が開通し営業運転を開始するら…

品川勝島倉庫爆発火災事故、消防関係者だけが19名も犠牲になった

事例概要 1. 1964年(昭和39年)7月14日21時55分頃、首都高速道路羽横線沿いの可燃物や火薬などを保管している倉庫で大爆発があった。倉庫地区に野積みされていたドラム缶入り硝化綿が自然発火して火災となり、地区内に野積みされていた他の硝化綿やアセト…

典型的なヒューマンエラー・和歌山の化学工場でトルエン200リットルが流出

1998年(平成10年)7月13日、和歌山県にある化学工場で、濃縮釜からの液抜き出し作業中に間違えたカップリングを開放してトルエン200リットルが漏洩した。報告書にはカップリングの離脱位置を間違えた作業員の単純ミスが原因とされている。しかし、ストップ…

北海道南西沖地震による奥尻島の津波

1993年(平成5年)7月12日、北海道南西沖の日本海で、マグニチュード7.8の地震が発生し、奥尻島では、強いゆれ、津波、火災、土砂崩れの災害が集中した。人口4,700人の奥尻島では、死者・行方不明者は230人にものぼった。震源が奥尻島で、島への大津波が大き…

東名日本坂トンネルの事故

1979年(昭和54年)7月11日18時40分頃、静岡県を通る東名高速道路下り線、日本坂トンネル内の、出口から約400mの地点で大型貨物自動車4台、小型乗用自動車2台が関係する追突事故に伴う車両火災が発生し、後続車両に延焼した。この追突事故、車両火災により…

イタリアのセベソで発生したダイオキシンの放出で現在も後遺症

1976年(昭和51年)7月10日、イタリアミラノ郊外の化学工場で、猛毒物質であるダイオキシンの放出事故が起こった。バッチ作業の終了時に、運転指示書を無視した条件で停止した。そのため、温度上昇と暴走反応によるダイオキシンの大量生成、さらに破裂板が作動…

原子力の矛盾

重いタイトルをつけて書き出したが、1時間以上書いては消している。 現在分っていること。 化石燃料は、シェールガスの開発もあって後500年以上は保つ(石炭だけでも、500年は保つと思う)。 石炭は、フィッシャー・トロプッシュ法で石油のように液化して使…

地上の太陽(核融合)は、今世紀中に実現できないと思う

昨日は、再生エネルギーに関して悲観的なことを書いた、ただし、あくまで数十年から今世紀中ぐらいの話である。100年以上先の技術は見当もつかない、どんなイノベーションが起きるのか楽しみだし、ワクワクもするが22世紀に私が生きていることはないから結果…

エチレン製造装置において緊急停止後の再稼働による爆発事故と再び太陽光発電は無理

事例概要 1973年7月7日、出光石油化学徳山工場エチレンプラント内のアセチレン水添部で爆発、火災が起こった。誤作業の影響での緊急停止後の再立ち上げで、水素注入量の制御にミスがあり、過剰の水素が注入され、エチレンも水添されたため、高温になり、さ…

一般廃棄物焼却施設における水素ガスの爆発事故

1995年(平成7年)7月6日、神奈川県 伊勢原市の清掃工場にある一般廃棄物の焼却炉で爆発が起こった。一般廃棄物の中に大量のアルミニウムが入り込み、それが原因で固い塊の灰をつくり、焼却炉の運転ができなくなった。その灰への散水が原因となって爆発した…

エネルギーに関するあれこれ・2

電気の設備容量と発電電気量 例えば、日本国内の水力発電設備は、1970年(昭和45年)時点で2,000万Kw、2009年(平成21年)時点では、4,811万Kwまで増加し、現在も微量ながら増えている。もちろん、この設備には揚水発電も含まれるから、年間の発電電気量はそ…

エネルギーに関するあれこれ・1

2012年版のエネルギー白書から拾い読み。 第2部第1章第3節-一次エネルギーの動向 日本で購入している原油の8割方は、中東のものである。 その原油の輸入価格を白書から拾って見ると面白いことが見えてくる。 以下は、2012年版の白書にリンクされている、エ…

深夜の駐車場で突然荷台のドラム缶が破裂、近くにいた人が火傷を負った

2000年(平成12年)7月3日、神奈川県 川崎市の屋外駐車場で、駐車中のトラック荷台に積載されていた200Lのドラム缶が破裂した。爆発により、内容物の廃塩化メチレンで1名が化学火傷を負った。 経過 機械部品の洗浄に用いた廃塩化メチレン200Lのドラム缶をト…

落雷でジェット燃料タンクの爆発炎上、そして燃料は二酸化炭素となる

1987年(昭和62年)7月01日、北海道 千歳市の自衛隊基地で基地内ジェット燃料タンク(覆土式、直径27m、高さ6.1m)に落雷、爆発、炎上した。火災は鎮火まで3時間を要した。 経過 容量3260klの覆土式のタンクにほぼ満タンのジェット燃料が貯蔵されていた。…