takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

アメリカの遊園地で回転式の大型遊具が落下、26名が負傷

2001年(平成13年)7月30日、米国ミシガン州マスケゴン市にある、B遊園地で遊園地にある回転式の乗物の回転部が軸から外れて落下し、乗客が宙吊りとなった。 

 

事象

 B 遊園地にある Chaos ライドは円盤の周りに 2 人掛けのブースが 18 個付いており、円盤が水平方向に回転しながら吊り上げられ、次第に垂直に傾斜する仕組みの乗物である。乗客 36 人を乗せた Chaos ライドの円盤回転部が円盤の吊り上げ部分から外れて地面に落下し、乗客を乗せたブースが空中に宙吊りとなった。負傷者は28名、幸い死亡者はゼロ。 

 

経過

乗客 36 人を乗せて Chaos ライドが運転された。円盤が水平方向に回転しながら吊り上げられ、垂直に傾斜したところ、円盤が軸から外れ、円盤部が落下して、垂直になったままで停止した。乗客の内、数名は横倒しに宙吊りとなり、7 つの座席ブースが地上の通路に激突した。乗客の内31人が病院で手当てを受けた。その内、地面に激突した座席に搭乗していた 3 人が脳震盪などの重傷のために入院した。 

 

原因

乗物の円盤の中心軸にあるハブキャップに使用されていたネジに欠陥があった。 

 

知識化

2001 年に新聞やニュースで取り上げられた遊園地の乗物による事故は 22 件となり、2001 年はこれまでで最も死傷者が多かった。現在、遊園地の乗物に関連した事故は、法律によって、政府の安全委員会が調査できないように規定されているが、事故を減らして安全対策を強化するべく、法律をもって、原因究明及びデータの取得を行うシステムが必要だ。 

 

//// ここまでは、失敗知識データベースから省略・加筆して転載した。

 

不幸中の幸いと言うか、3名の重傷者も脳震盪だから、元々身体の弱い人でなければ完治したと思う。アメリカの新聞も調べたが、12年前の事故であり関連記事は見つからなかった。

上記のような事故の場合、設計ミスなのか保点検上のミスなのかちゃんと調べないと分らない場合が多い。本件ではメーカ側が設計ミスを認めている。しかし、製造メーカは、2001年の11月に破産申告を提出しているからその後の保証などはどうなったのであろう、あるいはアメリカだから莫大な慰謝料を請求されて破産したのか。

東京ディズニーランドでは遊具に起因する死亡事故は、今のところ発生していない。あの施設の管理レベルから考えると納得が行く。整理・整頓・清掃が行き届いた施設では事故が発生することは少ない(工場も同じ)。それでも、無理矢理探せば、パイレーツ オブ カリビアンを建設している時に建築中の死亡事故はあるらしい。また、スペース マウンテンでは心臓発作による死亡事故は発生している。身体の弱い人は、あのような遊具に乗らなくても良いのではないか、高齢の方のようだが冥途の土産にならないと思う。まあ、これは個人の価値観や健康管理レベルの話しである。