takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

安全な社会-9

エンジニアは、信頼性工学だとか、安全設計、チェックッシート、FMEA(故障モードと影響解析)なんてことを色々考えて製品を作ります(建築も含めて)。しかし、身の回りで頻繁に発生する事故の大部分は、ヒューマンエラーに起因することが多く、それがまた…

安全な社会-8

日本国内での自然災害に対しては、「災害対策基本法」という法律で色々と決められています。実は、来年「気象予報士」か「労働安全コンサルタント」のどちらかを受験しようと思っています。多分、2015年と2016年で両方取得すると思います。順番は分りません…

安全な社会-7

交通事故は少し置いて、海や山での遭難あるいは、自然災害での死亡事故はどうでしょうか。「平成25年度警察白書」にはこんなデータがあります。 遭難事故件数は、山と海でほぼ同じくらいです。あるいは山の方が少し多いと言って良いでしょう。しかし、死亡事…

安全な社会-6

歩行者の交通事故に関しては神奈川県で、こんな事例もありました。 3車線道路で信号待ちのドライバーが、青に変わった途端に勢いよく発進しました。発進した自動車の両サイドの車も少し遅れてアクセルを踏み込んだ時、中央分離帯のフェンスの陰から歩行者が…

安全な社会-5

交通事故に関して少しご説明します。1970年の日本は高度成長、大阪万博と明るい未来を描いていました。しかし、その陰で「交通戦争」と呼ばれるほど交通事故で亡くなる方は増えていました。 警察の取り締まり、飲酒運転の重罰化、シートベルト、エアーバック…

安全な社会-4

事故には、労働災害と一般家庭での事故があります。注意しなければならないのは、同じ「転落事故」でも場所と原因が全く異なることです。 労働災害での転落事故は、脚立、移動式足場で発生します。高い鉄骨の上から落ちるということはそんなにありません。ち…

安全な社会-3

事故に遭遇したい人はいないし、まして事故死なんて誰だって嫌なはずです。年齢別の統計データを見と、事故死は圧倒的に高齢者に多いのですが要介護者という訳ではありません。要介護の高齢者が転んで亡くなった場合は、介護側に責任ありです。下手をすると…

安全な社会-2

失敗事例・事故事例の70~80%は、対策を行うことで防止できます。昨日載せたように不慮の事故による死亡事故は、毎年4万件程度あります(交通事故含む)。ですから、4万件を1万件に減らすことが最初の目標です。種類別だけもう一度載せます 総数 38,153人 …

安全な社会

以下は、不慮の事故による死亡の内訳です。 データは平成20年のもの。 総数 38,153 交通事故 7,499 転倒・転落 7,170 溺死 6,464 窒息 9,419 火災 1,452 中毒 895 その他 5,254 上記の年齢別構成 0~4 307 5~9 128 10~14 114 15~19 468 20~24 588 25~29…

森鴎外も読もう-阿部一族

やっと、鴎外の最高作品まで来ました。文学の話はこれで当分止めます。実は、現在技術士試験対策の本を執筆中でして、ブログ以外では技術の話をずっと書いています。そのため、ブログの方では別の話題になってしまいました。言ってみれば気分転換と言うか気…

森鴎外も読もう-高瀬舟

森鴎外の「高瀬舟」は、大正5年(1916年)1月、「中央公論」に発表された短編小説です。今で言う「安楽死」をテーマにしした小説であると言われています。と言うよりも確かに弟の自殺を助けたことがテーマになっています。 あらすじ 高瀬舟は京都の高瀬川を…

森鴎外も読もう-最後の一句

「最後の一句」は、大正4年(1915年)に雑誌「中央公論」へ発表された作品です。鴎外の歴史小説は、比較的長い「阿部一族」を別にして短いものばかりです。私の持っている筑摩書房の全集は上下2段組みになっていますが、それで9ページです。恐らく、文庫本で…

森鴎外も読もう-かのように

「かのように」は、明治44年(1912年)1月に雑誌中央公論へ掲載されました。当時の鴎外は、まだ本格的に歴史小説を書き始めていませんでした。「かのように」は、ちくま文庫の全集なら第3巻、新潮文庫なら「阿部一族、舞姫」の中に収録されています。文庫本…

機械学会年次大会

たまには、エンジニアらしい記事も書きます。 昨日から、9日まで北千住の東京電機大学千住キャンパスで「日本機械学会年次大会」が開催されています。予約なしで誰でも参加できるセミナーもあります。お近くの方は面白い話を聞けるかもしれませんから、ぜひ…

森鴎外も読もう-舞姫

森鴎外は、文久2年(1862)生まれ、夏目漱石は慶応3年(1867)生まれですから5歳年上です。しかし、「舞姫」の発表は明治23年(1890)鴎外27歳の時であり、明治38年(1905)38歳で「吾輩は猫である」を発表した漱石よりもだいぶ早熟です。しかも、鴎外は軍医…

森鴎外も読もう

漱石の作品中、自分のベスト5を選んで大雑把に紹介しました。技術屋の書いた文学の話ですから信用しないで読んでください。生年や発表年などは、全集の最後にある年表を元に書いています。 さて、漱石が一区切り付きましたので今度は、鴎外です。おそらく、…

漱石を読もう-明暗

夏目漱石は、最終回です。私の独断で選んだ漱石文学の最高作は、「明暗」です。 「三四郎」を最高とするか、「明暗」を最高とするかは迷いました。まして、「明暗」は、絶筆となっていますから未完成です。実際のところ、最後が詰まらない作品になるかもしれ…

漱石を読もう-三四郎

春風の爽やかさ・夏目漱石「三四郎」 「三四郎」は、夏目漱石の長編小説中屈指の小説です。「朝日新聞」には、明治41年(1908年)9月1日から、12月29日にかけて連載されました。全13章からなります。また、翌年5月には春陽堂から単行本として刊行されました…

漱石を読もう-吾輩は猫である

すみません、最初に書いたとき題名を間違えていたようです。「わがはい」は、「我輩」と書くのは間違いです。「吾輩」と書くのが正しく、「ねこ」は「猫」が正解です。従って、夏目漱石が書いた小説の題名は「吾輩は猫である」が正しい題名です。 「吾輩は猫…