takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

人類=ホミニン=Hominins-3

 1回目と2回目で紹介したご先祖様、サヘラントロプス・チャデンシスやアルディピテクス・カダバを知っている人は、私のような進化論マニア(オタク)だけかもしれません。しかし、今回ご紹介するラミダス原人(アルディピテクス・ラミダス)はご存じの方も多いと思います。

 私が中学生のころ(1970年代)、人類の祖先はアウストラロピテクス(南のサル)と言われていました。アルディピテクス・ラミダスは1992年に発見されました。場所は、エチオピアのアワッシュ渓谷中流域です。この辺りは、古人類学の化石が豊富に発見される場所として有名です。

 最初にラミダス原人の歯を発見したのは日本の人類学者諏訪元博士です。諏訪博士が発見した時は、アウストラロピテクス・ラミダスと名付けられ、当時最も古い化石だったアウストラロピテクス(250万年前)よりも200万年も遡る420万年前の人類と大いに話題になりました。現在では、17個体、内1体はほぼ完全な骨格の化石が採取され研究されています。また、アウストラロピテクスよりも、200万年も古く、骨格も異なることから別の種であることも分ってきました。

 身長は1.2メートル。直立歩行もしていいたことが分っています。また、ハイエナの餌になっていたこともあるようです(ハイエナを食べていたのではありません、逆です)。また、男女による体格の差が殆どなかったことでも知られています。つまり、食料の採取や子供の世話など男女平等に行われていた可能性もあります。

 以下のURLは、2010年に開催された「ラミダス初公開展」

「ラミダス、初公開」展 東京大学総合研究博物館 The University Museum, The University of Tokyo

 続きます。