takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

人類=ホミニン=Hominins-8

 だいぶ空けてしまいましたが、また続けます。

 今度は、240万~150万年前の地層から見つかっている、ホモ・ハビリス(器用な人)の説明です。なぜこの名前が付いたかと言いますと、骨の化石と一緒に必ず、石器が見つかるからです。しかも旧石器時代のものとは言えそれ以前のものとは異なり石器の作りが精錬され高度になっています。ただし、脳の容量は600~700CCとアウストラロピテクス属と比べてわずかに大きいだけです。

 骨は、アフリカの東側沿岸で広く見つかっています。

 また、ホモ・ハビリスの名前の通り、最初の人属と認められた種族でもあります。

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写真はウィキペディアより

 

 写真を見る限り、人間のようなチンパンジーか、猿顔の人間かと言うところでしょうか?

 ホモ・ハビリスの身長は男130センチ、女110センチ程度と男女差はあまりありません。また、身長に比べて腕が長いのが特徴です。つまり、まだ樹上生活を行っていた可能性もあります。また、ティノテリウムという現在の象の親戚を食べていたことが分っています。しかし、ハンティングしていたのではなく、死体を解体して食べていた可能性の方が高いようです。石器はこの目的のために発達したのかも知れません。

 狩りを行うには、武器が不足していることも判明しています。さらに、身長130センチのハビリスではいかに高度な石器の武器があっても単独で象を倒すことはできません。大勢で協力して象を倒すには高度に発達した連係プレイが必要です。ハビリスにそこまでの能力があったかどうかは分りません。

 現在では、チンパンジーも協力しあって小さなサルを捕まえて食べることが判明していますが、それは自分より弱い物を追い詰めることで協力しているだけです。もし、チンパンジーが石器を作って大勢でライオンを狩りだしたらハビリスを超えたことになるでしょう。

 今のところ、チンパンジーが大型の猫科動物動物を襲った例はありません、私見ですが今後もないでしょう。