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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

あの頃は燃えた、熱かった『日本オーディオ界の』70年代、80年代-18

 オーディオの中心となる装置は何でしょう。人によって色々ですが、私はアンプとスピーカだと思っています。今回は、その片方アンプについて懐かしい技術を説明しましょう。
 アンプは電源がポイントです。その電源は巨大なトランスによって供給されます。大容量のトランスは必然的に大きくなります。そのため、このトランスを小さくすることがアンプの小型化・軽量化に繋がります。
 トランスは扱う交流の周波数に反比例して小さくなります。直流のトランスは無限大になります。メガからギガの高周波でしたら、コードを平行に置いただけでもトランスが成立します(音質は別です)。
 1970年代中頃から発売された、パルス電源はトランスレス整流回路で直流(正確には脈流)を作り、これをスイッチングにより20kHzの方形波に変換後、小型のトランスを通してもう一度整流して電源とするという面倒な手法を採用しました。
 パルス電源は、高効率の電源として注目され、いち早くビクターが試作機を発表しましたが、商品化されたのは1977年のソニーTA-F6B(¥99,800)でした。
 ソニーは、「パルスロック電源」と呼んでいましたが、このタイプの電源はスイッチング電源、デジタル電源とも呼ばれました。しかし実用
化されたのはソニー、サンヨーぐらいです。あまり長続きはしませんでした。結局のところ、高級オーディオは、小型軽量になじめなかったのです。だって、小型軽量化すると安っぽく見えますよね。
 しかし、79年にはヤマハから「X電源」が発表されました。サイリスタを利用してAC電流をスイッチング制御、小型トランスで整流するというアイディアです。AC電源は出力段からのフィードバックで制御するので、大出力時は大電流、小出力時は小電流をトランスに加えることができます。常時大電流を流しっぱなしでは加熱してしまう小型トランスで大出力が可能となりました。X電源のパワーアンプBー6は総重量9Kgの軽量級で200W+200Wを実現しました。しかも、ピラミッド型という超ユニークなデザインです。

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 私は、購入した訳ではありませんがこのデザインにはしびれました。

 念のため申し上げますが、これはパワーアンプと言ってコントロールアンプとセットで使用します。パワーアンプには、ボリュームも、出力先スイッチもありません。コントロールアンプから来た信号を増幅してスピーカーへ送るだけです。