takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

平均寿命と平均余命

 先ずは、グラフと表をご覧下さい。始めは、世界主要国の平均寿命推移

f:id:takumi296:20150207071003j:plain

今度は、男女・年齢別の平均余命表です

f:id:takumi296:20150207071019j:plain

 資料は、どちらも厚生労働省のサイトからです。

 上のグラフで日本の平均寿命は、2011年にへこんでいます。もちろんこれは、東日本大震災が原因です。それにしても、アメリカは平均寿命が短いですね、先進国の中ではダントツに低いです。これは、おそらく、まともな医療を受けられない人たちが大勢いるからだと思います。

 命をお金で買うというわけではありませんが、余命はあるていどお金で買うことができるようです。もちろん、長生きすれば良いということではありません。モーツァルト(35歳)やシューベルト(31歳)は無論、ベートーヴェン(57歳)だって現在の感覚で言えば若くして亡くなっています。でも、彼らの人生は後世の私から見れば輝いています(貧困に苦しんだことは分っていますけど)。

 こうやって、寿命をどんどん延ばして、社会保障の費用はどんどん増えて日本はどうなるのかな?と思うこともあります。25歳~65歳まで働くとして40年です。もし、100年の人生であれば40%しか生産に寄与しなかったことになります。私は、体が動く限り働くつもりですが、それで日本の情勢がどうなるものでもありません。

 別に国を憂いてブログを書いている訳ではありません。私も医療機器業界にいますから、余命や平均寿命には普通の人より敏感なだけです。ただ、この推移は今後も変わらず伸びていきます。生物学的な限界を目指すはずです。科学技術や医療の発達は法整備よりも経済の成長よりも早いのです。

 国民年金を考えた役人達もこれほど急激に寿命が延びるとは思わなかったのでしょう。昭和40年(1965年)、日本人男性の平均寿命はおよそ67歳です。そのわずか50年後は80歳、これではパンクします。