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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

無理なコスト削減が、110名の命を奪ったバリュージェット航空機事故

航空機・船舶の事故

1996年(平成8年)5月11日、バリュージェット航空592便はマイアミ国際空港からアトランタに向けて東部夏時間14時4分に離陸した。

離陸してから3分後に、592便の機長から空港にキャビンに煙が立ち込めたので戻りたいとの無線があり、マイアミへ戻るための航空管制官からの指示が与えられた。しかし、その直前のボイスレコーダーには客室乗務員の「煙が、煙が立ち昇っている」と知らせる声が入っていた。

通常、客室乗務員と操縦乗員とのやり取りは操縦室のドアを開けないためにインターフォンで行われるが、事故機となった機体のそれは故障していながら修理を持ち越して運航していた。そのため、客室乗務員は操縦室のドアを開けて異常事態を報告したが、それが原因でコックピットにも煙が侵入し充満してしまったと推測される。この経験が少ない客室乗務員の行為は「有毒ガスが客室に充満している可能性がある場合、決して操縦室の扉を開けてはならない」というマニュアルに違反していた。

592便はマイアミへ戻るコースを取ったが、火災がますます強くなり機内を焼き尽くそうとしていた。そのうえ運航乗務員のいずれかが意識を喪失し、操縦桿に突っ伏す形で倒れたため、14時14分に高度10000フィートから地上まで一気に墜落した。乗員乗客110名全員が犠牲になった。犠牲者の中にはNFLサンディエゴ・チャージャーズのロドニー・カルバーやシンガーソングライターのウォルター・ハイアットが含まれていた。

 

事故原因 

事故機のDC-9は墜落の衝撃で粉々になっているうえに(沼の表面から2m下には花崗岩の地層が広がっていた)、墜落現場がエバーグレーズ(沼地湿地地帯)であり、残骸が泥中に沈んでいた。そのうえ、一帯はワニの生息地で有毒なジェット燃料が漂う中での犠牲者と残骸の収容活動は困難を極めアメリカ海軍の支援も得た。

事故発生直後、マスコミは墜落の原因として当初、『事故機のDC-9が1969年4月に初飛行し、製造から約27年が経過している事から、機体の老朽化が事故原因』と誤った報道がされた。

NTSBの調査によれば、592便の火災発生源は貨物室であることが判明した。この火災を発生させたのは、バリュージェットのほかの旅客機から下ろされた酸素ボンベ(酸素発生装置)144本が機内で作動し化学反応で高温を発生させたためであった。この装置は航空貨物としては危険物であり、空輸するにはFAAから輸送免許を受領する必要があったが、バリュージェットは無免許であり違法な行為であった。

そのうえ、酸素発生装置を輸送するためには、誤作動を防ぐため作動用の引き金にプラスチックカバー(その価格は1個1セントにも満たないものであった)をつけなければならないが、これをつけていないものが多かった。そのうえ、書類上は空のボンベとなっていたが、実際には充填されたものが残っていた。また離陸後11分で墜落するのは早すぎるため、離陸滑走中には貨物室で発火していたとみられており、しかも当時、火災発生警報の設置が義務化されていなかったため操縦乗員が事態を把握することができなかった。結局、592便の貨物室の火災が致命傷となった。

 

//// ここまでは、ウィキペディアから省略・加筆して転載した。

 

この事故によって、格安航空会社の飛行機は「危ない」と言う風評が広がった。事故から17年経った現在、この事故は忘れ去られているけれど、法令や規則を守らずにコストを削減するような会社では何時また事故が起きるか分からない。安全装置の付いていない酸素ボンベを空のボンベと偽って運ぶような会社を存続させてはいけない。

この事故で不思議に思うのは、誰の判断で酸素ボンベを載せたのかということである。この場合、以下、数通りのパターンが考えられる。

  • 酸素ボンベを発送する側の人間が、「バリュージェットは、荷物の検査をしないし、空だと言って運送を頼めば安くすむからバリュージェットで送ろう」と考えた。
  • バリュージェット側の営業マンが「うちの会社なら、安く運びますよ。ボンベには空と書いておいて下さい」と言って、荷物の運送を請け負った。
  • どちらの側も、「酸素なんて空気なんだから、飛行機で運べるだろ、積んじゃえば分からない」と考えた。
  • 関係者のすべてが、本当に空のボンベだと思っていた。

 何の証拠もないが、私は2番目だと思っている。そんな、会社だから事故を起こして破綻するのだ。