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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

倫理問題:臓器くじ-2

資格・試験 書評 日常

 昨日の説明は簡単でしたが、意味はお分かり頂けたかと思います。要するに、くじ引きで死ぬのは50歳以上、加えて若い人で移植を必要とする人が優先的に助けられるというものです。体の大きさが異なりますから無理は分っているのですが、何か特殊な方法で小さな子供にも移植できるとしたらどうですか?

 この条件だと昨日のようにバッサリ「それは間違い!」とは言えないと思います。実は、0歳児の場合、先天的な病気で臓器移植を必要とする赤ん坊の割合が一定数いるのです。0歳児の死因の第一位はそれなんです。

厚生労働省:死因順位(第5位まで)別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合

 全てが移植で助かる訳ではないのですが、可能性は大いにあります。ただ、何度も言いますが実際には大人の臓器を赤ん坊に移植することはほとんどできません。しかし、今は、医学的な話をしているのではなく、倫理的な問題を話し合っているのですから、そこは気にしないでいきましょう。言葉は悪いのですが、私のような年寄りをくじ引きで選んで殺して臓器を取り出し、小さな命を助けることは許されるのかという話です。

 なぜ、こんな無理な条件をつけるのかと言いますと、この話も、これから何回かで書く話も結局同じところに着地すると思うからです。その着地点とは、倫理問題は理屈ではなく感覚的なものだということです。ですから、どれだけ時間を掛けて「論理的」に話し合っても結論はでないのです。しかし、それでもなお、このような問題は一度は考えておくべきことだし、議論すべきことだと思っています。

 かの有名な、サンデル教授の「白熱授業」でも、本の中で話し合っているどの問題にも結論はでていません。あれほど面白く書くことはできませんが、結論は同じことになると思います。