takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

エネルギーに関するあれこれ・1

2012年版のエネルギー白書から拾い読み。

第2部第1章第3節-一次エネルギーの動向

日本で購入している原油の8割方は、中東のものである。

その原油の輸入価格を白書から拾って見ると面白いことが見えてくる。

以下は、2012年版の白書にリンクされている、エクセルデータから抜粋したものであり、前後の年とあまり変化していないところは、削除して短くした。興味のある方は上記リンクから元データを見て頂きたい。

【第213-1-7】原油の輸入価格と輸入全体に占める割合  
         
    総輸入 石油輸入 石油の占める割合
年度 原油価格 (円/kL) 十億円 原油輸入金額 (十億円) 円での割合 (%)
1965   4,461   3030 376 13.07
1967   4,395   4342 497 12.69
1970   4,144   6967 789 12.24
1972   4,908   7659 1162 16.41
1973   8,343 12369 2264 19.53
1974 21,203 18276 5512 31.96
1975 22,643 17396 5709 33.95
1977 22,200 18509 5827 32.96
1979 33,522 27610 8958 33.29
1980 47,629 31477 11384 37.46
1982 53,533 31762 10791 34.54
1984 44,575 32661 9218 28.41
1985 38,340 29080 7313 25.61
1986 13,970 20169 2561 12.99
1989 15,993 30404 3249 10.91
1990 20,326 34171 4785 14.26
1991 15,795 30970 3463 11.36
1993 11,417 26450 2847 10.91
1995 11,057 32953 2863 8.81
1997 14,482 39961 3832 9.69
1999 14,529 36452 3625 10.00
2000 19,618 42449 4916 11.62
2001 18,643 41509 4425 10.68
2003 20,950 44855 5117 11.44
2004 26,156 50386 6352 12.63
2005 39,736 60511 9969 16.51
2006 46,662 68447 11339 16.60
2008 58,620 71910 13492 18.97
2010 45,399 62457 9619 15.63
2011 56,683 69700 11799 16.93
         

(出所)財務省「貿易統計」、石油連盟「内外石油資料」をもとに作成。

 

少し見にくいけど大体のところは、お分かり頂けると思う。 

いわゆる、「オイルショック」は1973年に始まり一次と二次を合わせ1981年がピークとなっている、日本では82年が原油価格のピークとなったが、上記表の太字部分がオイルショックの時期である。30年以上前のことだから若い方はご存じないかもしれない。原油が高騰して、なぜかトイレットペーパーが無くなった。加えて、1974年は、戦後初の經済マイナス成長となり高度成長が終焉した年でもある。

また、逆に1986年からの原油の値下がりは、日本バブル經済の遠因ともなった。若しかすると、あの時が日本最後の輝きだったのかも知れない。

話変って、日本の総発電力は、2011年度で8,574億KW。このうち、水力は8.7%、原子力は11.9%(?)、そして石油、ガス、石炭の火力発電が79.1%、新エネルギーは0.3%になっている。この数字は、2013年度のエネルギー白書で見ても同じである。なぜなら、2012年、2013年版のどちらも2011年度の数値を載せているからである。

何かを隠している、「陰謀だ!」と言うつもりはない。今時そんなことをしてもすぐにバレるからデータを隠して得する人も組織もないと思う。

明日も書くべき事故はないから、もう少し細かな部分について書いて見る。