エネルギーに関するあれこれ・1
2012年版のエネルギー白書から拾い読み。
日本で購入している原油の8割方は、中東のものである。
その原油の輸入価格を白書から拾って見ると面白いことが見えてくる。
以下は、2012年版の白書にリンクされている、エクセルデータから抜粋したものであり、前後の年とあまり変化していないところは、削除して短くした。興味のある方は上記リンクから元データを見て頂きたい。
【第213-1-7】原油の輸入価格と輸入全体に占める割合 | ||||
総輸入 | 石油輸入 | 石油の占める割合 | ||
年度 | 原油価格 (円/kL) | 十億円 | 原油輸入金額 (十億円) | 円での割合 (%) |
1965 | 4,461 | 3030 | 376 | 13.07 |
1967 | 4,395 | 4342 | 497 | 12.69 |
1970 | 4,144 | 6967 | 789 | 12.24 |
1972 | 4,908 | 7659 | 1162 | 16.41 |
1973 | 8,343 | 12369 | 2264 | 19.53 |
1974 | 21,203 | 18276 | 5512 | 31.96 |
1975 | 22,643 | 17396 | 5709 | 33.95 |
1977 | 22,200 | 18509 | 5827 | 32.96 |
1979 | 33,522 | 27610 | 8958 | 33.29 |
1980 | 47,629 | 31477 | 11384 | 37.46 |
1982 | 53,533 | 31762 | 10791 | 34.54 |
1984 | 44,575 | 32661 | 9218 | 28.41 |
1985 | 38,340 | 29080 | 7313 | 25.61 |
1986 | 13,970 | 20169 | 2561 | 12.99 |
1989 | 15,993 | 30404 | 3249 | 10.91 |
1990 | 20,326 | 34171 | 4785 | 14.26 |
1991 | 15,795 | 30970 | 3463 | 11.36 |
1993 | 11,417 | 26450 | 2847 | 10.91 |
1995 | 11,057 | 32953 | 2863 | 8.81 |
1997 | 14,482 | 39961 | 3832 | 9.69 |
1999 | 14,529 | 36452 | 3625 | 10.00 |
2000 | 19,618 | 42449 | 4916 | 11.62 |
2001 | 18,643 | 41509 | 4425 | 10.68 |
2003 | 20,950 | 44855 | 5117 | 11.44 |
2004 | 26,156 | 50386 | 6352 | 12.63 |
2005 | 39,736 | 60511 | 9969 | 16.51 |
2006 | 46,662 | 68447 | 11339 | 16.60 |
2008 | 58,620 | 71910 | 13492 | 18.97 |
2010 | 45,399 | 62457 | 9619 | 15.63 |
2011 | 56,683 | 69700 | 11799 | 16.93 |
(出所)財務省「貿易統計」、石油連盟「内外石油資料」をもとに作成。
|
少し見にくいけど大体のところは、お分かり頂けると思う。
いわゆる、「オイルショック」は1973年に始まり一次と二次を合わせ1981年がピークとなっている、日本では82年が原油価格のピークとなったが、上記表の太字部分がオイルショックの時期である。30年以上前のことだから若い方はご存じないかもしれない。原油が高騰して、なぜかトイレットペーパーが無くなった。加えて、1974年は、戦後初の經済マイナス成長となり高度成長が終焉した年でもある。
また、逆に1986年からの原油の値下がりは、日本バブル經済の遠因ともなった。若しかすると、あの時が日本最後の輝きだったのかも知れない。
話変って、日本の総発電力は、2011年度で8,574億KW。このうち、水力は8.7%、原子力は11.9%(?)、そして石油、ガス、石炭の火力発電が79.1%、新エネルギーは0.3%になっている。この数字は、2013年度のエネルギー白書で見ても同じである。なぜなら、2012年、2013年版のどちらも2011年度の数値を載せているからである。
何かを隠している、「陰謀だ!」と言うつもりはない。今時そんなことをしてもすぐにバレるからデータを隠して得する人も組織もないと思う。
明日も書くべき事故はないから、もう少し細かな部分について書いて見る。