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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

自動車部品工場での火災事故・原因は?

工場・施設の事故

事故の概要

1989(平成元年)年4月14日、自動車の部品に使用するジョイントシートの作成工場でジョイント成板作業中に成板機ロールの下方より出火、近くに置いてあるトルエン貯蔵容器に引火し成板機1基が焼損した。原因は特定出来なかったが、トルエンの貯蔵容器が火花の発生する可能性のある成板機の近くに設置されていたことは、引火性危険物を取り扱う基本知識の欠如を示していると考えられる。

 

原因

ジョイントシート成板に使用しているトルエンの蒸気が成板機床面にたまり、可燃性混合気を形成した。着火原因は特定されていないが、以下のように推定されている。

 (1) 圧力切替スイッチのスパーク

 (2) 成板機ロール左側クズ取出口のブリキ製の樋がロールに接触し、火花が発生

 (3) 作業員の帯電

ただし、トルエンの貯蔵容器が火花の発生する可能性のある成板機の近くに設置されていたことは問題がある。

 

対処

付近にいた作業員10数名で、消火器による初期消火を行った。怪我人は無し、被害は成板機1基の損傷、およそ3,400万円。

 

対策

1.トルエンの貯蔵容器を撤去し、配管にて送油し、ノズルを設置して使用するとともに、許可施設としての基準に適合するよう工場棟の整備をはかる。

2.出火建物付近に屋外消火栓が設置されていたが、油火災には対応できなかった。危険物取扱い工場においては、泡消火剤、発泡ノズル等の自主設置が必要である。

知識化 火花の発生する可能性のある成板機の近傍に、トルエンの様な引火性危険物の貯蔵容器を設置したために火災となった。危険物の貯蔵容器は安全な所に置くべきである。

 

//// ここまでは、失敗知識データベースから省略・加筆して転載した。

 

よくありがちな事故である、大事に至らなかったのは、不幸中の幸いと言って良い。置き場所がない、いちいち取りに行くのが面倒といった理由で火元近くに危険物が置かれていることがある。20年近く前だが、私の勤務先でもエタノール洗浄後にエアーブローしているそのすぐ脇でタバコを吸っている作業者がいた。すぐに、両方の人間に注意して、火の付いたタバコを置き、その火を狙ってエアーブローでエタノールを飛ばして見せた。霧状のエタノールは、目の前で瞬間的に火が付いてすぐに消えた。二人の作業者は驚いていたが、霧状のエタノールが危険であることは身にしみて理解したと思う。

「危険物」と言っても、何時も使用しているものは慣れてしまってさほど危険を感じなくなるものであり、また、そんな時が危ない。上記の自動車部品工場の火災は、20年以上前の話だが、現在なら消防の検査が入れば必ず注意されるはずだ。私の勤務先には火元になるような機械や作業はないと言ってよいが、それでも、工場の中に引火性の物質を貯蔵することはできない。また、工場内での喫煙もできなくなっている。私は元々タバコを喫しないが、喫煙者(10名程度)は、休憩時間に外の喫煙所に移動して喫している。