takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

衛生管理者の免許試験

1月6日も目立った事故・災害は発生していない。

そこで今回は、衛生管理者の免許試験について述べる。

 

衛生管理者は、労働安全衛生規則において定められている国家資格である。 労働環境の衛生的改善と疾病の予防処置等を担当し、事業場の衛生全般の管理をする。一定規模以上の事業場については、衛生管理者免許等、資格を有する者からの選任が義務付けられている。

衛生管理者免許には、業務の範囲が広い順に、衛生工学衛生管理者、第一種衛生管理者、第二種衛生管理者の3種類がある。この中で、衛生工学衛生管理者は、5日間の講習だけで取得できる資格であり、約10万円を自分に投資できる人ならこれを取るのが良いかもしれない、講習は中央労働災害防止センターで行われている(東京と大阪にある)。

衛生管理者における、一種と二種の違いは、大雑把に言って、製造業(一種)とサービス業(二種)と考えておけば良い。免許試験そのものは、財団法人安全衛生技術試験協会だけがおこなっている。全国に7箇所あるから、受けやすいところで受験すると良い。危険物と同じで、どこで取得した免許でも全国どこでも通用する。普通高校を卒業して、労働衛生に関する業務(1年以上)を行っている人なら誰でも受験できる。また、難易度も高くはない、国家試験の中では最も取得しやすい資格の一つである。

これも、私の経験だが、甲種危険物と同じ往復2時間の電車の中だけで勉強した。期間はこちらが短く、1ヶ月(正確には、40日間)で合格できた。勉強も過去問10年分を何度もこなしただけである。もちろん、一般常識以上の予備知識は無かった。

 

甲種危険物取扱者と第一種衛生管理者を取得していると、製造現場で働く場合は重宝することもある。ただ、大きな工場では取得者も大勢いるから、給料に差が出るような利点にはならないだろう、就職する時に少し有利になるくらいだ。私の勤務先では、資格手当もなにも無いから、そういう意味でのメリットはゼロである。最初に衛生工学衛生管理者に10万円の投資といったのは、そうゆう意味だ。危険物取扱者と衛生管理者取得に投資できる金額はどちらも、資料代1~2万円+受験料(約0.5万円)+試験時の交通費(0.5万円?)=2~3万円までだろう(会社で出してくれるなら気にしなくて良い)。しかし、危険物を取り扱う場合は、有資格者がいなければ違法行為であるし、50人以上の工場なら、最低一人は衛生管理者の免許を持つ人間が必要である。