平成31年度技術士試験を説明します-その3
試験で試される能力
先ずは、技術士会が発表した資料を見ましょう。
上記のようになっています。
順番に行きます。
1)午前中の必須論文(部門共通、全ての科目で同じ問題を解答する)
専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力
4つの能力を試されます。
出題内容は
現代社会が抱えている様々な問題について,「技術部門」全般に関わる基礎的な
エンジニアリング問題としての観点から,多面的に課題を抽出して,その解決
方法を提示し遂行していくための提案を問う。
評価項目は
技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち,専門的学識,問題解
決,評価,技術者倫理,コミュニケーションの5項目
2)午後の選択科目論文:専門知識に関する問題・解答用紙1枚で解答する
選択した科目の専門知識を試されます。ただし、科目の統合によって範囲が変わっています。また、変更のない科目でも、内容に変化がありますから確認して下さい。
例えば、機械設計は機械設計のままですが、
30年度までは
機械要素、トライボロジー、設計工学、設計情報学その他の機械設計に関する事項
31年度からは
設計工学、機械総合、機械要素、設計情報管理、CAD(コンピュータ支援設計)・CAE(コンピュータ援用工学)、PLM(製品ライフサイクル管理)その他の機械設計に関する事項
と変わっています。全く変化のない科目もあります。
https://www.engineer.or.jp/c_topics/005/attached/attach_5698_2.pdf
それぞれ、自分の科目を確認して下さい。
出題内容は
「選択科目」における重要なキーワードや 新技術等に対する専門的知識を問
う。
評価項目は
技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち,専門的学識,コミュ
ニケーションの2項目
3)午後の選択科目論文:応用能力に関する問題・解答用紙2枚で解答する
出題内容は
「選択科目」に関係する業務に関し,与えられた条件に合わせて,専門知識や
実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき,業務上で留意すべき点や工夫を
要する点等についての認識があるかどうかを問う。
評価項目は
技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち,専門的学識,マネジ
メント,コミュニケーション,リーダーシップの4項目
4)午後の選択科目論文:問題解決能力及び課題遂行能力に関する問題・解答用紙3枚で解答する
出題内容は
社会的なニーズや技術の進歩に伴う様々な状況において生じているエンジニアリング問題を対象として,「選択科目」に関わる観点から課題の抽出を行い,多様な視点からの分析によって問題解決のための手法を提示して,その遂行方策について提示できるかを問う。
評価項目は
技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち,専門的学識,問題解
決,評価,コミュニケーションの4項目
重要なこと
全ての試験で試される能力は「専門的学識」と「コミュニケーション能力」です。
専門的学識は、まあお分かりだと思います。
その科目に対する専門知識です。
では、コミュニケーションとは何でしょう。
自分の考えを論理的に分かり安い文章で伝えることができる能力です。