takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

平成30年度の試験から、技術士試験は大幅に変わります

以下は、昨年(平成28年)の段階で書いた記事ですが、現在は事情が変わっています。

平成30年度の試験は、25年~29年までの試験と同じです。

択一試験はあります。論文試験の内容も変わりません。

文部科学省技術士分科会担当者によると、「恐らく31年度の試験から変わります」とのことでした。

 

 

平成28年10月18日(火)の科学技術・学術審議会技術士分科会
第9回制度検討特別委員会において、技術士試験における変更が報告されました。

以下がその内容です。

I.技術士第二次試験筆記試験(総合技術監理部門を除く)の必須科目について
記述式の出題とし、技術部門全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び
課題遂行能力を問うものとする。
つまり、択一式は無くす。

II.現在96ある技術部門・選択科目の科目数を69科目に整理統合する。

例えば、現在10科目ある機械部門は、

1.機械設計

2.材料強度・信頼性、
3.機構ダイナミクス・制御

4.熱・動力エネルギー機器

5.流体機器、
6.加工・生産システム・産業機械

の6選択科目になる。

以下他の19部門の変化を略記すると、
・船舶・海洋3選択科目を1.船舶・海洋に(舶用機器は機械部門へ)
・航空・宇宙3選択科目を1.航空宇宙システムに統合
・電気電子5選択科目は、変わらず(発送配変電が電力・エネルギーシステムに名称変更)
・化学5選択科目が1.無機化学及びセラミックス、2.有機化学及び燃料、
  3.高分子化学、4.化学プロセスに
・繊維4選択科目が1.紡糸・加工糸及び紡績・製布、2.繊維加工及び二次製品に
・金属5選択科目が1.金属材料・生産システム、2.表面技術、3.金属加工に
・資源工学3選択科目が1.資源の開発及び生産、2.資源循環及び環境浄化に
・建設11選択科目は全く変更なし
上下水道3選択科目を1.上水道及び工業用水道、2.下水道に
・衛生工学5選択科目を1.水質管理、2.廃棄物・資源循環、3.建築物環境衛生管理に
・農業7選択科目を1.畜産、2.農業・食品、3.農業農村工学、4.農村地域・資源計画、
 5.植物保護に
・森林4選択科目を1.林業・林産、2.森林土木、3.森林環境に
・水産4選択科目を1.水産資源及び水域環境、2.水産食品及び流通、3.水産土木に
・経営工学5選択科目を1.生産・物流マネジメント、2.サービスマネジメント
情報工学4選択科目を1.コンピュータ工学、2.ソフトウエア工学、3.情報システム、
 4、情報基盤に(名称変更のみ)
・応用理学3選択科目は変更なし
・生物工学3選択科目は1.生物機能工学、2.生物プロセス工学に
・環境4選択科目は全く変更なし
原子力放射線5選択科目が、
 1.原子炉システム・施設、2.核燃料サイクル及び放射線廃棄物の処理・処分、
 3.放射線防護及び利用になった。

受験者は選択科目の内容も、再確認する必要がある。

III.試験方法の具体的方向性と試験時間、配点が次のように変更になる。

必須科目:
「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力を問う。
(記述式、600字詰用紙3枚以内、試験時間2時間、配点40点)

選択科目1:
「選択科目」に関する専門知識及び応用能力を問う(記述式、600字詰用紙3枚以内、配点30点)

選択科目2:
「選択科目」に関する問題解決能力及び課題遂行能力を問う(記述式、600字詰用紙3枚以内、配点30点)

※選択科目1.2合わせて試験時間3.5時間

 

************* ここまで*******************

 

昨年から言われていましたから、これで大体決まったと言ったところでしょう。

択一がなくなるのは、人によって都合が良い人、悪い人に分かれるはずです。

1日で9枚の論文はきつそうですが、平成19年~24年までの時と同じです。

逆に、選択科目の統廃合は、申し込み時に悩みが増えると思います。

 

新しい情報が入り次第お伝えします。

ただし、誤解しないでください、平成30年度つまり、来年の試験は何も変わりません。

あくまでも、31年度の試験からです。