takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

あれから20年地下鉄テロ事件(オウム真理教サリン事件)

 阪神淡路大震災のような大災害からマスコミの眼を移した事件、それが霞ヶ関の地下鉄テロ事件です。それは、平成7年(1995年)3月20日月曜日午前8時頃に発生しました。

 事件の場所は営団地下鉄霞ヶ関駅、丸の内線、日比谷線、千代田線が乗り換えられる駅です。

 死者の数は13名、阪神大震災の比較になりません。全負傷者数は6,300名ですが、これも震災とは比較になりません。では、何がマスコミをこの事件に引きつけたのでしょう。それは、通常戦争行為などでしか使用されない化学兵器サリンが地下鉄駅内という閉ざされた空間で大量に使用されたからです。

 同じ無差別大量殺人であっても、池袋通り魔事件(平成11年・1999年9月8日・死者2名負傷者6名)、下関通り魔事件(平成11年・1999年9月9月29日・死者5名負傷者10名)。さらに秋葉原を変えた秋葉原通り魔事件(平成20年・2008年6月8日・死者7名負傷者10名)等の事件では、阪神大震災からマスコミの眼を引きつけることはなかったと思います。

 この事件は、あらゆる意味から特殊でした。私は、このブログでは事故・災害を取り上げ刑事事件は取り上げないというスタイルでやってきましたが、この事件だけは書き残しておきたいと思います。今回、カテゴリは増やさず鉄道事故の分類に入れましたが、これは鉄道事故ではありません。

 事故当日は月曜日です、詳しくは知りませんでしたが霞ヶ関の中央省庁では月曜日の朝、朝礼と言うかミーティングを開く部署が多く、普段の日よりも早く出勤するそうです。オウム側は、そういった情報も事前に仕入れていたのでしょう。東京の近郊から霞ヶ関へ向かう3つの地下鉄路線全てにビニール袋に入れたサリンを持つ実行犯を乗せ、電車の中でビニールに孔を開けサリンを放出させました。もちろん、実行犯はそれがサリンであると知っていたはずです。ですから、本人は怖くてすぐにその場を去っています。名前の知れた実行犯は林郁夫(無期懲役確定)でしょう。

 麻原彰晃を師と仰いだ、宗教団体「オウム真理教」は、暴力革命で世の中を変えようとしたのですが、そんなことで世の中全体が変わるほど甘くはありません。国政選挙に出馬して負けたことがよほど悔しかったのでしょう。あれで、自分に気づいて空中浮揚で信者を騙す程度にしておけば良かったのです。それなら、せいぜい詐欺で捕まるくらいでした。

 現在、オウム真理教は「アレフ」と名前を変えてまともな宗教活動を行っているようです。私は、その実態は知りませんしかし、アメリカの国務省は今でも「アレフ」をテロリストグループとして見ています。

 オウム真理教に関しては、興味もあるので今後、何回かブログに書きます。ただ、私はあの事件をカルト系異常者集団が引き起こしたつまらない事件と思っています。現在のイスラム国のように強烈な思想があってのテロ行為ではないのです。