ファシリテーションとは何か-3
4月7日、書くべき事故災害は見つからないため、ファシリテーションについて続きを書く。
今回は、一般的な会社内での会議に限定した話し。
どこの会社でも、長時間の会議にうんざりしている方は多いと思う。ただの報告会のような会議ならメールに資料を添付して送信すれば済むことであり、時間を掛けて集まる必要は無い。また、重要な決めごとは、会議以前に決まっていることが多く、会議はそれを報告し、確認するだけの集まりになっている。これも、メールで済むことである。
一方、偉い人の演説のような会議もある、他の人は会議のメンバーではなく聴衆者である。これで、面白い為になる話なら良いがそんなことは有るはずがない、どうでもよいつまらない演説が1時間以上も続く。
上記の事例は、世の中の多くの会社員が経験していることだと思う。
一方、会議でせっかく決めたことが実行されないことも多い。会議が終わって自分たちの部署へ戻る途中で「まあ、会議ではあんな話しになったけど、俺たちは俺たちでやっていこう」なんて言う会話が交わされることも良く話しである。ようするに、決まったことに納得はしていないのである、納得していないから、実行されない。では、何故、参加者が納得を得る前に結論が出てしまうのか、それは、納得を得ることよりも結論を出すことが優先されるからである。
そもそも、声の大きな人、あるいは、立場が上の人が一方的に話して結論を出しているなら、会議なんて形だけであり、皆を集めて業務命令を行っているのと変らない。
ファシリテーションは、こんな会議にならないようにするためのスキルである。ただ、会議を進行させるのではなく、自由な発言の場をつくり多くの意見を引き出し、参加者の合意を図るためのスキル、それがファシリテーションである。