takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

あれから8年、福岡県北西沖地震

2005年(平成17年)3月20日午前10時53分、福岡県北西沖の玄界灘で最大震度6弱の地震が発生した。この地域は、地震空白域とされる地域であり研究者を驚かせた。

福岡市から北西30kmほどの地点にある、長さ30km、幅20kmほどの断層が、北西と南東の方向にそれぞれ逆にずれた(横ずれ型)ために発生した。ずれた距離は60cm程度。横ずれ型なので地面の盛り上がりが無く、海底を震源地としながらも幸い津波が発生しなかった。

 

歴史上では679年1月頃(天武7年12月)に筑紫地震、1898年(明治31年)8月10日に福岡市付近を震源とする糸島地震(M6.0)が発生しているが、M7.0クラスの大地震が発生した記録はなく、福岡市周辺地方では有史以来初の大地震となった。

九州地方で震度6弱を観測したのは1997年(平成9年)5月13日の鹿児島県北西部地震の際に鹿児島県川内市(現薩摩川内市)で震度6弱を観測して以来7年9ヶ月ぶり。九州北部に限るとM7.0クラスの地震は1700年に壱岐対馬で発生して以来約300年ぶり、1890年(明治23年)の観測開始以降では初めてとなる。福岡県・佐賀県ではこれまで地震により最大で震度4までしか観測されたことがなく、少なくとも百数十年に一度という大きな地震になった。

 

政令指定都市に震度6以上のクラスの地震が襲うのは、兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)の際に神戸市で震度6または7が襲って以来10年ぶりであるが、震源地が沖合でありやや離れていたこと、併せて地震波動の周波数成分が1秒未満の短周期(高周波数)に偏っていた事もあり、都市部の直下型の地震による甚大な被害は免れた。

本震と余震の分布は、福岡市中心部から同市東区志賀島に向かって北西に延びる一直線上に分布しており、今後もその地域で余震が発生すると見られている。この一直線上の南には福岡市中心部から筑紫野市にかけて数十キロにわたる警固断層があり、今回の地震との関連性も調査された。それによると、警固断層の今後30年以内の大地震発生確率は6%と比較的高いことがわかった。

最も揺れと被害が大きかった福岡市西区の玄界島には本震発生当時震度計が設置されていなかった(本震での推定震度は震度7震度6弱)。そこで、翌21日に気象庁地震機動班が玄界島漁村センター(福岡市西区玄界島)に震度計を設置、以後震度を観測している。

 

一方、マグニチュードが比較的大きい割に津波が発生しなかったのは、地震の発生原因が、地面の盛り上がりを伴わない「横ずれ断層」だったためである。

 

//// ここまでは、ウィキペディアから省略・加筆して転載した。

 

この地震以来、日本国内では、「地震の空白地域はない」と言われるようになった。まさに有史以来の大地震だった訳だが、記事にもあるとおり、政令指定都市で発生したマグニチュード7クラスの地震にしては被害は小さかった。まさに、不幸中の幸いと言ってよい。また、昨日は、南海トラフ地震が発生した場合の被害について発表があった。こちらの被害はすさまじいが、これもあくまで計算上の話し、最悪のケースを想定しているらしいが、これより大きいかもしれないし、小さいかもしれない。

朝日新聞には、以下のように載っていた。

//// ここから ////

 

南海トラフ地震、被害220兆円想定 3・11の10倍

 

 太平洋沖に延びる南海トラフでの巨大地震対策を検討する国の有識者会議は18日、マグニチュード(M)9・1の地震が起きると、最悪クラスで220兆3千億円の経済被害が出るとの想定を発表した。国内総生産(GDP)の42%、東日本大震災の10倍を超える規模。今回の公表で死傷者数などを含む被害想定が出そろったことになり、国は防災対策の基本方針を盛り込む大綱の策定を急ぐ。

以下は、略。

 

//// ここまで ////