takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

日常

あの頃は燃えた、熱かった『日本オーディオ界』の70年代、80年代-6

今日は、カセットテープのお話です。 普及したかしないかは別にして、カセットテープにはいくつかの規格がありました。その内、日本及び海外でもっとも普及し広く使われたのは「Cカセット」つまりコンパクトカセットテープです。この他、少し前までマイクロ…

あの頃は燃えた、熱かった『日本オーディオ界』の70年代、80年代-6

西暦2000年を過ぎた頃から、FM放送はインターネットに負けて衰退してきました。しかし、FM放送は、70、80年代当時、高音質音楽ソースの一つに数えられていました。高級チューナーメーカで有名だったトリオは、当時のブランド名「ケンウッド」から、FM専…

あの頃は燃えた、熱かった『日本オーディオ界』の70年代、80年代-5

ここで、私が使っていたシステムを説明します。と言っても、当時東京江東区の安アパートに住んでいた私は、部屋にシステムを置くことができませんでした。そこで、函館の実家にシステムを置いて夏と冬に帰郷した時だけ聴いていたのです。ただし、弟が家に居…

あの頃は燃えた、熱かった『日本オーディオ界』の70年代、80年代-4

前回は、懐かしい企業の名前をならべました。しかし、歳のせいです、「サンスイ電機」と「オンキョー」を忘れていました。情けないですね。サンスイは会社そのものがなくなってしまいましたが、オンキョーはまだ頑張っています。なぜか、パソコンを作って売…

あの頃は燃えた、熱かった『日本オーディオ界』の70年代、80年代-3

何時もですと、オーディオの歴史的な説明からずっと書いていくことになるのですが、今回は少し趣向を変えます。 アメリカとの戦争に負けてスッテンテンになった日本は、偶然が重なり奇跡的な復興を遂げました。食べることにも困っていた時代は過ぎ、趣味を楽…

あの頃は燃えた、熱かった『日本オーディオ界』の70年代、80年代-2

良い再生装置とは何か。 別に難しい話ではありません、オーディオという再生装置について語る上で、ここは避けて通ることができない部分です。 良い再生装置とは、 「音の良い再生装置」 「忠実に原音を再生する装置」 「低音から高音まで再生領域が広い装置…

あの頃は燃えた、熱かった『日本のオーディオ界』の70年代、80年代

何を隠そう(隠すつもりはないけど)、秋葉原が『Windows95』開発コードネーム『Chicago』の勢いに負けてパソコンの街になる前、あそこはオーディオの聖地でした。通称「音キチ」と呼ばれたハード系オーディオマニアは、「無酸素銅だ」、「LCOFCだ」、「ベリ…

倫理問題を考えよう:トリアージ問題

「トリアージ?」何だそれ、と言うのが普通の人の感覚でしょう。少し無理矢理日本語に直すと、「識別治療」が近いと思います。要するに、一度に大勢の患者が病院に搬送されその処理能力を超えた場合、見た目で軽傷の人は放っておく、重傷の人を優先して治療…

少し功利的に寄り道

はてなブログのブロガーfktackさんがご自身のブログ 功利主義は自殺を肯定するか - 意味をあたえる 功利主義は自殺を肯定するか - 意味をあたえるの中でこのブログの記事「トロッコ問題」について言及して下さいました。そこで、トリアージ問題に入る前にも…

倫理問題を考えよう:カンビュセスの籤-3

この物語の主人公エステルは、種としての人類を存続させることは個人の命よりも大切なことだと信じています。ですから、くじ引きで負けた人間を食料にする、その食料を食べて生き続けることに疑問を感じていないようです。 食料を大切にするシーンはあります…

倫理問題を考えよう:カンビュセスの籤-2

この物語の問題を要約すると、人を食べてでも生き続ける意味はあるのか?と言うことです。籤を引いて1人を選んで特殊な機械に入れて人間を食料にする。残った人間はそれを食べて栄養を蓄え、冬眠に備える。その冬眠は1万年に及び、地球外知的生命の助けを求…

倫理問題を考えよう:カンビュセスの籤

技術士対策講座、初日からお申し込みを頂きました。 本当に感謝いたします、今年、必ず合格しましょう。 さて、少し間が空きましたが倫理問題に戻ります。 『カンビュセスの籤』(カンビュセスのくじ)は、藤子・F・不二雄(発表時は藤子不二雄名義)さんが…

倫理問題を考えよう:冷たい方程式-3

冷たい方程式には、もう一つ問題があります。 大抵のパイロットは、1~2回密航者と遭遇すると言うほど密航されやすいなら、飛び立つ前にもう少ししっかりチェックしろと言うことです。この話の中でも、密航者は温度センサーで簡単に見つかっています。だった…

倫理問題を考えよう:冷たい方程式-2

この小説の問題も安全設計の方へ話を持って行くとややこしくなります。そもそも、小惑星を人間が調査するような時代であれば、薬を届けるような業務は無人探査機が行うはずです。人間を乗せるのはお金が掛かるからです。地球の大気圏を飛ぶ飛行機だって近い…

倫理問題を考えよう:冷たい方程式

『冷たい方程式』は、トム ゴドウィンによって1954年に「アスタウンディング・サイエンスフィクション」に発表された短編SF小説です。SF小説史上もっとも注目に値する作品のひとつと評価する人もいます。 しかし、小説としてはそれほどのものとは思えません…

倫理問題を考えよう:トロッコ問題-3

トロッコ問題は、今日で終わりにします。 これまでの選択肢は、色々ありました。これを一貫した理屈で説明することはできるでしょうか。例えば、「私は人の命に干渉しない」、だから何もしない。とか、「私は功利主義者だから、常に数の少ない方を犠牲にする…

倫理問題を考えよう:トロッコ問題-2

この問題も、派生問題が色々あります。少し条件を変えて見方がどう変わるかを見るためです。本質的には同じこと、言い換えると5人を守るために1人を犠牲にするのは良いか悪いかを考えるのですが、昨日の話のように全く逆の結果になるのはなぜでしょう。5人を…

倫理問題を考えよう:トロッコ問題

有名な『これから「正義」の話をしよう』:マイケル サンデル著・鬼澤忍訳・早川書房の33ページに取り上げられている倫理問題です。不勉強な私は、2010年6月27日にこの本を読むまでこの問題を知りませんでした。恥ずかしい限りです。 トロッコ問題とは、「あ…

倫理問題:臓器くじ-2

昨日の説明は簡単でしたが、意味はお分かり頂けたかと思います。要するに、くじ引きで死ぬのは50歳以上、加えて若い人で移植を必要とする人が優先的に助けられるというものです。体の大きさが異なりますから無理は分っているのですが、何か特殊な方法で小さ…

倫理問題を考えよう:臓器くじ問題

臓器くじ問題は、様々なところで議論されているのですが、「Wikipedia」に上手く纏められていましたので、先ずそれをご覧下さい。 以下は、「Wikipedia」から文章は語尾を変更し、一部略しています。 臓器くじ問題は、倫理学者のジョン ハリスが提案した思考…

倫理問題を考えよう

悪い癖ですが、途中でテーマを変更します。 哲学の話も止めるわけではありません。技術士試験にも役立つし、何より私自身とても興味のある問題なので書いてみたいと思っています。書くことで考えることができるからです。 さて、その技術者倫理ですが、倫理…

エンジニアは、哲学の夢に魘(うな)される-9

今回は、プラグマティズムです。「pragmatism」は英語ですが、「pragmatisch」 というドイツ語に由来します。実用主義、実際主義、とも訳されることのある考え方ですが、元々は、経験不可能な事柄の真理を考えることはできないという点でイギリス経験論を引…

エンジニアは、哲学の夢に魘(うな)される-8

アーレントは人間の基本的な活動力を、労働、仕事、活動の三つに区分しています。 「労働はあらゆる人間が経験する、生き、成長し、最後には衰えるという生物学的過程にかかわる活動力であり、基本的には生命の維持である」あるいは、「労働の人間的条件は生…

エンジニアは、哲学の夢に魘(うな)される-7

気に入ったタイトルですが、随分と無理して書いている気がします。12日のニーチェは何だか分らない記事でした。しかし、こうやって恥ずかしい思いをして書き続けていれば自分のためにはなるでしょう。よく言われますが、何かについて詳しくなりたかったら本…

エンジニアは、哲学の夢に魘(うな)される-6

今回は、フリードリッヒ ニーチェ(1844年10月~1900年8月)です。知名度で言えば世界の哲学者の中でもトップクラスでしょう。著作も有名です。以下主要なものを年代順に並べると。 『反時代的考察』(1876年)『人間的な、あまりにも人間的な』(1878年)『…

エンジニアは、哲学の夢に魘(うな)される-5

アルトゥル ショーペンハウアー(1788年2月~1860年9月)は、ドイツの哲学者です。日本では、ショーペンハウエルとも呼ばれますが、名前の綴りを英語風に読むかドイツ語風に読むかの違いです。主著は『意志と表象としての世界』です。1819年、31歳の時に出版…

エンジニアは、哲学の夢に魘(うな)される-4

最初は古代ローマ帝国の政治家マルクス トゥッリウス キケロ(紀元前106年1月~紀元前43年12月)です。日本では単にキケロまたは、キケローと呼ばれることが多いと思います。 キケロは、ラテン語散文の名手と評価されており、その完成者といわれています。そ…

エンジニアは、哲学の夢に魘(うな)される-3

変なタイトルが妙に気に入るときがあります。今回のタイトルでしばらく続けます。 もの作りに励むエンジニアに読んでおいて欲しい、哲学関係の本があります。今日は、時間がありませんから、10冊だけ書名と作者を紹介して明日以降、内容を書こうと思います。…

エンジニアは、哲学の夢に魘(うな)される-2

昨日は、あまり考えないでこのタイトルを付けたのですがよく考えてみると変なタイトルですね。ブログのアクセスを上げるにはタイトルが重要だそうです。このタイトルでは、それは望めませんがまあそれは良しとします。もちろん、大勢の人の目に触れて事故や…

エンジニアは、哲学の夢に魘(うな)される

会社の業務、本の原稿などでブログが滞ってしまいました。「安全な社会」は、9回で一度切り上げます。 テレビや新聞であまり取り上げられなかったため、文部科学省の発表に気がつきませんでした。内容は以下のようなものです。 「国立大学法人の組織及び業務…