トドが2,000頭集まったから何ですか?
昨日、テレビで何度も流れていたニュースです。
胡獱(トド)は、哺乳綱ネコ目(食肉目)アシカ科トド属に分類される食肉類の海生哺乳類です。
もう少し説明すると、鰭脚類に含まれる海生哺乳類の3つの科の1つです。
3つの科は
・アシカ科
・アザラシ科
・セイウチ科
の3科です。
この中のアシカ科に、アシカ、オットセイ、トド、オタリアが含まれます。
話が混乱しますが、アシカ、オットセイ、トド、オタリアは仲間として近縁です。
アザラシやセイウチは少し遠い親戚です。
その中の「トド」が、北海道稚内市の宗谷岬から約1キロ北西沖にある無人島・弁天島に大量のトドが上陸し、直径約70メートルの小島が多い時で約2000頭のトドに覆われた状態になっていと言う話です。
トドがいっぱいと言った感じです。
テレビで何度もニュースに流れる大騒ぎ。
一体何ですか?
魚が食われて漁師が困っている?
それは当然です、体重1トンの獣です。
食べる量だって半端じゃないでしょう。
でも、たった2,000頭がそこにいるだけです。
周辺を数えたら6,000頭近いらしいですが、そのくらい何でもありません。
東京近郊に住む方なら渋谷のスクランブル交差点をご存知でしょう。
これ、日曜日でイベントがあるときだと、青になった瞬間に1,500~2,000人が横断します。1回にです。
そして次の青でも別の人たちが2,000人渡ります。
それが終日続くわけです。
トドが見たら驚くでしょう。
なにしろ、渋谷駅の2016年度におけるJR+私鉄各社合計の1日平均乗降人員は約328万人で、新宿駅に次ぐ世界第2位です。
トドが6,000頭なんて、1/1640です。
もし、渋谷の乗降人員が1日6,000人になったらトドが6,000頭よりニュースになるはずです。
「渋谷ゴーストタウン!一体何があった?」
テレビはアホなニュースばかりだから見る人がいなくなるのです。