『永久機関』という永遠の夢あるいは、永遠の嘘ー3
今年最後のブログは永久機関で締めようと思います。
前回、私は永久機関の設計者たちはその失敗を共有しないと書きました。これは、どうしてなのでしょうか?
私は、ただ単純に不勉強なのだと思っています。人の話を聞かない人たちが永久機関に夢中になるのではないでしょうか?
ところで、皆さんは元プロレスラーのアントニオ猪木さんをご存知ですか?
今は、政治家になるのでしょうか?
あの人も永久機関に毒された一人です。
と言っても恐らく騙されたのだと思います。
猪木さんは、INP技術研究所の名誉会長となっていました。同研究所は「永久電気」用発電機を開発していたのですが、途中から「高効率モーター」に変化しています。研究開発には猪木さんが莫大な資金を投じました。(このINP技術研究所、今は存在しません。2006年に集中的に6件の特許を出願しています)
そのため新日本プロレスの経営にも悪影響を及ぼしたようです。2002年にマスコミ関係者(スポーツ新聞やプロレス雑誌の編集者)を集めて永久電気の発表会を開いたことがありました。もちろん、実験は失敗でした。しかも、猪木さんはその失敗の説明を「ネジを一本締め忘れた」と語っています。
それなら、その場で締めなおして実験を見せれば良かったと思うのですが、ドライバーも忘れたのでしょうか?
猪木さんの高効率モーターは図面がありませんから、どんなものなのか調べることはできません。まあ、何となく想像はできますが?
本人は、この発明で大儲けを考えた訳ではなく、途上国に送って、エネルギー問題を解決しようと考えていたようです。
根は善人なのでしょう。