takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

ハラールとハラーム:異文化の理解はできるのか?

これも以前取り上げました。

インドネシアの味の素事件です。

 

以下は、

cilsien.info

から

インドネシア味の素事件(2001年)

 2001年1月、インドネシア味の素のうま味調味料"AJI-NO-MOTO"がハラル認証を受けながら、認証後に発酵菌の栄養源を作る過程で使用する触媒に豚から抽出した酵素が使われていたことが判明し、現地日本人社長を含む数名が逮捕された事件。
現地の味の素は東部ジャワ州モジョクルトの工場の一時的操業停止と商品の回収を実施。一部のイスラム教は「味の素はイスラム社会をだました」と工場前で訴える騒動も起きた。
 味の素は「ハラルの基準を満たしていない商品に、認証マークを添付してはならない」とする消費者保護法違反に問われた。
 事件の背景にはインドネシア内で反政府の動きもあったのではないかとも言われたが、認証を受けた直後の原料変更で、その成分を把握していなかったことや、その変更を認証機関に報告せず認証マークを付け続けていた味の素のイスラム教戒律に対する認識の甘さに課題があったと思われる。

 なぜか、この事件の事をグーグルで検索すると、私の記事がトップで表記されてしまいます。

たいしたこと書いていないのですが、日本側の関係者だった人と知り合ったのがきっかけで書いてアップしました。

takumi296.hatenablog.com

イスラムは宗教に関して厳格です。私は、誕生したのがキリスト教より600年後だというのが、原因だと思っています。言い換えると、宗教的に若いのです。若いから元気がある、真面目、ストイックなんだと思っています。

600年前なら、キリスト教だった魔女裁判をやっていました。

 

ところで、ハラールとハラームですが、簡単に説明しましょう。


インドネシアは、国民の90%近くがイスラム教徒です。彼らは、豚肉は食べませんし、酒類は飲みません。さらに、ラマダン(Ramadan)の聞の1カ月は日の出から日没まで断食をします。厳しい戒律がある彼らには、食べ物に関しても配慮が必要です。

東京オリンピックの時には、世界中から大勢のイスラム教徒が観光に来るはずです。っもしかしたら、イスラム教徒と知り合いになるかもしれません。

また、このブログを読んでいる人で、食べ物を扱っている人がいるかどうか分かりませんが、ビジネスチャンスです。日本人は、このハラールとハラームについてほとんど知りません。今から備えて準備すれば日本に来たイスラム教は皆さん揃って、あなたのところに食べに来ます。または、食べ物を求めに来ます。

(私の住む埼玉県坂戸市にも駅の近くに、ハラール認証を受けたお店があります。)


そのなかでも特に重要なのが「ハラール」と「ハラーム」です。イスラム教で口にすることが許された食品がハラールで、禁止されている商品がハラームと覚えておけばよいでしょう。ハラームというと豚肉が思い浮かびますが、それだけではありません。

豚、は虫類、昆虫類およびそれらからできた副産物、さらに古くからの作法にのっとって屠殺されていない牛、羊、鶏なども含まれます。

味の素の事件は、豚から抽出した酵素を触媒に使っただけです。

豚肉を食べさせた訳ではありません。

イスラム教徒にとって、ハラールであるかないかの区別は非常に重要なものです。イスラム教徒に対してハラールでないものを提供するということは、腐ったものを出すのと同じことを意味します(あるいは、もっと悪い)。
そして、彼らが食べられるように一定の作法で加工や調理した食品がハラール食品で、あり、独自の認定機関で認証マークが付与されます。

 

とても親日的な人が多いインドネシアです。2億の人口を抱えた途上国はこれから発展します。ビジネスパートナーとしても大切にしましょう。

また、日本人は、食べ物の禁忌という考え方に慣れていません。「なんで?」と思う人が多いはずです。ですから、本質的な理解はできないでしょう。

でも、理解できなくても知ることはできます。

そもそも、日本だって昔は食べ物の禁忌たくさんあったのです。不思議ですよね、餓死者がでるような時代には、食べていけないものが多くあり、食べ物があふれる時代には、食べてはいけないものがないのです。