takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

総合技術監理部門の講座を終えて

 4月18日東京、25日大阪と土曜日2回で総合技術監理部門の対策講座を行ってきました。受講者は、両方で25名ぐらいです。総監に特化した講座は初めてだったので色々悩んだのですが、基本的には記述試験の方にフォーカスして択一試験にはあまり触れませんでした。択一試験は、所詮暗記問題です、繰返し過去問題を中心に解くことで乗り切ることは可能です。

 しかし、記述試験の方はそう上手く行きません。実際に受講者さんは、「何をどう書けば良いのか分らない」、「専門技術と管理技術を書き分けられない」と言った声が多く、皆さんが悩んでいるのが良く分りました。

 そのため、用意したテキストは少し無視して何度も繰り返し5つの管理と、全体最適化、トレードオフとリスクマネジマントについて説明しました。

 最後のアンケートでは、「何となく理解できた」と書いて下さった方が多かったので、多少の効果はあったのではないかと思っています。

 総合技術監理と言う理論体系は、文部科学省技術士会が創作したものです。機械工学や電子工学と言った工学理論とは全く異なります。総合技術監理には、歴史がありませんから、背景となるバックボーンが少なく、理解し辛い理論体系なのです。

 人が何かを理解しようとするとき、自分の中にある言葉で言い換えます。簡単に言えば、何かを理解するとは、自分の言葉で言い換えることができるかどうかです。もちろん、間違って言い換えればそれは、理解では無く誤解です。

 総合技術監理は、まだ上手く言い換えることができていない理論体系です。私は、「無理矢理つくった5つの管理を利用して全体最適化を図るリスクマネジメント手法の一つ」と説明しています。総監受験者の方はこれで理解できますか?

 私は総合技術監理と言う理論体系に興味を持っていますし、少し期待もしています。ですから、自分でその理論を展開発展させたいと思っています。どうすれば、科学技術を通じて、世の中を良くしていけるのでしょうか。やはり、本を書く必要がありそうです。