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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

あの頃は燃えた、熱かった『日本オーディオ界』の70年代、80年代-6

 西暦2000年を過ぎた頃から、FM放送はインターネットに負けて衰退してきました。しかし、FM放送は、70、80年代当時、高音質音楽ソースの一つに数えられていました。高級チューナーメーカで有名だったトリオは、当時のブランド名「ケンウッド」から、FM専用チューナー「L02-T」(1982年)を発売しています。このチューナーは、定価ベースで30万円もするチューナーでしたから、当時のオーディオ雑誌は音質よりも、むしろその値段に驚いたのです。

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 見ての通り、デジタル要素を廃したアナログの作りです。

 私は、秋葉原のお店でこのチューナーの音を聴きましたが、あまりの音の良さに「これは、FMの音ではない」とまで考えてしまいました。

 オーディオを色々考えると、音源(ソース)は非常に重要です。200万円の再生装置にCDが5枚なんていう人をオーディオ雑誌の記事で見たときは、「毎日同じ曲を聴いて飽きないかな?」と思っていました。そこで、レコードやCDではなく、チューナーとカセットデッキを使ってFMを録音し、それをソースとして聴くというオーディオマニアも存在します。いわゆる、「エアチェックマニア」です。もちろん、これにはカセットテープの音質向上や、上記FM専用チューナーの発達なども背景にありました。私の知る限りでは、レコードやCDにまでお金が回らない若い人にエアチェックマニアが多かったようです(誤解のないように言いますが、私は、エアチェックマニアではありません)。

 随分後になって知ったことですが、今では貴重な録音も放送されていたようで(もちろん無料です)、今にして思えばエアチェックも良かったと思っています(少し後悔)。ただ、カセットテープを何十年も保存するのは大変です。「カビ対策」、「ゴースト対策」をしっかりやらなければなりません。ちなみに、「ゴースト現象」とは、重なり合ったテープの音がお互いに転写してしまう現象です。カセットテープは、磁気で録音していますから、10年20年という長期保存ではこれが発生します。

 今なら、すぐにパソコンに取り込んでデジタル化してCDに焼くという方法がありますが、当時はありません。とにかく、アナログは手間が掛かって大変でした、しかし、その手間暇を掛けるところが趣味だったのです。

続きます。