takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

あの頃は燃えた、熱かった『日本オーディオ界』の70年代、80年代-4

 前回は、懐かしい企業の名前をならべました。しかし、歳のせいです、「サンスイ電機」と「オンキョー」を忘れていました。情けないですね。サンスイは会社そのものがなくなってしまいましたが、オンキョーはまだ頑張っています。なぜか、パソコンを作って売っています。もっとも、同じ秋葉原物ですけど。

 ところで、皆さん、人間の「可聴領域」ご存じですか?

 ようするに、耳で聴き取ることができる音の周波数帯です。もちろん、個人差はあります、私のような年寄りは超高音域をキャッチできません。若い人の方が可聴領域は広いようです。大雑把ですが、広い人で20Hz~20,000Hz、私が数年前に試した時は、30Hz~16,000Hzでした。2万ヘルツは全く聞えませんでした。また、50Hz以下の超低音領域は、音と言うよりも振動として感じられるのですが、人間に恐怖感を与えます。おそらく、遺伝子の中に火山とか地震などの怖さが組み込まれているのでしょう。

 この可聴領域をオーディオの世界では再生装置の側からみて周波数特性(f特)と言います。要するに再生できる周波数の幅です。また、その幅の広さをダイナミックレンジ、略して「Dレンジ」などと言います。再生装置、特にスピーカーは、このDレンジが広い方がより高性能と言うわけです。

 さらに、話はややこしくなるのですが、人間の耳の感度はそれぞれの周波数に対して異なります。また、個人差もあります。ある人は、1,000Hz付近に感度の山がある、別の人は、2,000Hz付近に感度の山があると言うこともあります。そうなると、完全にフラットな周波数特性を持ったスピーカーがあったとして(ありませんが)、そのスピーカーで音を聴いても人によって「中高音が強い」とか、「中低音がキツイ」となる場合もあります。

 加えて、人間は無響室のような外部の音が遮断されたところにいると「シィーン」という音?が聞えます。この音の周波数も人によってバラツキがあります。ちなみに、この音は筋肉の振動、血液の流れ、神経のノイズ(神経には電気が流れています)などが合成されて音として聞えてきます。言い換えると、バックグラウンドノイズとして、常にこの「シィーン」が聞えていて、再生装置からでる音楽その他の音に対してノイズになっている訳です。

 昔、この「シィーン」は何ヘルツぐらいかと思って実験しようと思ったのですが、正確にやろうとすると割と大変だと言うことが分り止めました。

 続きます。