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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

安全な社会-6

 歩行者の交通事故に関しては神奈川県で、こんな事例もありました。

 3車線道路で信号待ちのドライバーが、青に変わった途端に勢いよく発進しました。発進した自動車の両サイドの車も少し遅れてアクセルを踏み込んだ時、中央分離帯のフェンスの陰から歩行者が道路に出てきたのです。ドライバーは、左右どちらにもハンドルを切れないまま歩行者の高齢女性をはねました、もちろん死亡事故です。また、徘徊老人ではありません。ようするに横断途中で信号が赤になり信号を渡りきれずに中央分離帯付近にいて、右折車が来なくなったため信号が変わったと勘違いして歩き出したのです。加えて、中央分離帯には高さ1メートルを少し超える植木があり、小さな老婆はその陰にいてほとんど見えない状態でした。ドライバーは「まさかあんな所から・・・・・」と警察に語ったらしいのですが、後の祭りです。

 似たような事例は恐らく無数にあるのでしょう。冊子や書籍に載って大勢の人に知られる事故はむしろ少数です。交通事故の死亡者は減っていますが事故件数そのものは減少していません。これはむしろ、道路面積と自動車の稼働台数に関係があるのかもしれません。

 話を戻します。どんな事故も言ってみれば「想定外」です。しかし、後でよく考えてみると想定できたかもしれないと思うことも多々あります。第三者が見ても、「これ予測できましたよね」と言いたくなることも何度かあります。裁判ではそこが争われ、責任の重さによって有罪無罪が決まります。「1000年に一度の津波は予測できたのか、津波によって原発事故が発生することは予測できなかったのか。」とマスコミは騒ぐわけです。

 私の場合、社会全体で話題となるような大問題、マスコミを賑わす大事故に直接取り組んだことはありませんが、社内や協力会社で発生した品質トラブルでは専門的な調査を何度となく行ってきました。そんな時、最後に行き着くところは、作業者や機械オペレータの身勝手、あるいは勝手な判断です。

 そこで、考えることになります。要するに、作業者が勝手な判断をすることは分かっている訳です。だったら、そこに対処しなければなりません。対処しないのは、エンジニアの怠慢あるいは、思考停止です、品質・安全のトラブルはそこから生じます。想定外を想定する上手い発想方法、見つけたいものです。