読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

ウィルス性出血熱はエボラだけではない

 出血熱とは、様々なウイルス感染の結果として起こる多様な症候群です。ほとんどの場合、高熱、白血球減少、精神状態の変調、易出血性をきたし、死に至る可能性が高い病気です。現在、WHOでは16種類の出血熱を特定しています。その中で特に、恐れられているのが4種類の出血熱(下記)で、日本における1種感染症と分類されているものです。
 致死性の面からも、感染力の面からも、最強のウィルスはエボラウイルスと言って良いと思います。しかし、後で詳述しますが死者の数ではエボラが一番ではありません。

  • エボラ出血熱 : 宿主は、カニクイザル説、食用コウモリ説等。
  • マールブルグ熱 : 宿主は恐らくミドリザル。
  • ラッサ熱 : マストミスという齧歯類の動物が自然宿主。
  • クリミア・コンゴ出血熱 : 宿主はダニ、ひつじ、ヤギで循環。

 上記の4種は特に重篤な症状を来たすことから、まとめて4大出血熱と呼ばれることもあります。また、ウイルス性出血熱とはエボラ出血熱、マールブルグ熱、ラッサ熱、クリミア・コンゴ出血熱の四種類を指します。ウイルス性出血熱と通常の出血熱との違いは、

  • 感染症法の一類感染症に指定されている。
  • 疫学的に人から人へ感染する経路が成立している。
  • クリミアコンゴ出血熱は例外だが、基本的にアフリカのサハラ砂漠以南に存在する。

 この3点です。

 上記、4つのウィルス性出血熱で一番多くの死者を出しているのは、致死率が感染者の3~5%程度のラッサ熱です。毎年10万人以上が感染し、5,000人程度が死亡しています。加えて、妊婦は重症化し易く、胎内死亡、流早産を起こしやすいようです。と言って、妊娠中に西アフリカへ行かないのであれば日本人の妊婦さんが心配することはありません。ラッサ熱は、1969年、ナイジェリアのラッサ村で最初の患者が発生しました。1970年代にウィルスが分離され、村名にちなんでラッサウイルスと命名されたのですが、何とも村の人にとっては災難と不名誉が同時に来たようなものです。ちなみに、エボラは、ザイールのエボラ川付近で発生したため、川の名前からエボラと名付けられました。

 恐れられている、エボラウィルスですが石けんやエタノール消毒は有効です。ウィルスには、エンベロープという構造体を外側に持つものと、持たないものがあります。エンベロープは、ほんどが脂質でできているため、エタノールや石けんで簡単に破壊することができるのです。皆さん、石けんでの手洗いをバカにしてはいけません。エボラでさえも不活化できるのです。

 

国立感染症研究所のサイトを参考にしています。