takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

技術士試験まで残り4週

 別にカウントダウンをするつもりではありません。しかし、残り4週間です。体調管理を含めて仕上げに入りましょう。

 昨年度の試験問題を各部門ごとに調べたのですが、Ⅱ-1の部門ごとの専門知識を問う問題は意外とくせ者です。たった、1枚の解答用紙つまり600字で記述しなければならにのに部門によっては随分沢山のことを訊いています。例えば私の専門科目、機械部門の(加工・FA)ではこんな問題がありました。

Ⅱ-1-1 金属の塑性加工法に関して,以下の問いに答えよ。

( 1 )塑性加工法の中から3種類を選び,加工法の名称を示し,それぞれの加工法で製作される製品の名称を1例ずつ示せ。
( 2 ) 上記の 3種類の加工法について,材料がどのように塑性変形されるか,加工のプロセスがわかるように,それぞれ図を使って説明せよ。

Ⅱ-1-2 3Dプリンター(ラピッドプロトタイピング,積層造形システムを含む。)
に関して,以下の間いに答えよ。
( 1 ) 技術的概要と利用目的を説明せよ。
( 2 )   3D プリンターの機能を実現する具体的方法を 3つ(図示してもよい。)説明せよ。

  この他に、2問あって4問中2問解答すれば良いのですが、1-1を見て下さい。質問を抜き出してみましょう。

  1. 塑性加工の加工方法を3つ示す。
  2. それぞれの加工で製作される製品の名称を1例づつ3つ示す。
  3. 3種類の加工方法について、加工プロセスがわかるように、それぞれ図を使って説明する。

 最後のそれぞれ図を使って説明するは、「何かの間違いだろ」とも思いましたが問題文はそうなっています。合格判定されるためには、それぞれ図に描いて説明しなければなりません。この場合、上の2つは、簡単に加工方法と製品の名称だけを書いて、紙面を確保しないと最後に書き切れなくなったり、尻切れ蜻蛉になったりするでしょう。では、他の部門はどうでしょう。以下は、上下水道部門の選択科目が上水道及び工業用水道です。

Ⅱ -1 次の4設問( Ⅱ-1-1~Ⅱ-1-4)のうち2設問を選び解答せよ。ただし, Aグループ及びBグループからそれぞれ1設問を選ぶこと。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し,それぞれ1枚以内にまとめよ。)


[Aグループ]
Ⅱ-1- 1 浄水処理に伴い沈殿池やろ過池で発生する汚泥や排水の処理プロセスについて述べよ。
Ⅱ-1-2 浄水過程における生物処理導入の効果を説明せよ。また,生物処理の方式を2つ以上挙げ,それらの概要を述べよ。

[Bグループ]
Ⅱ-1-3 ポンプ圧送系管路におけるウォーターハンマ発生の仕組みとその防止法について述べよ。
Ⅱ-1-4 配水池の役割と設計時の留意点を述べよ。

 選択の形式が、機械部門と異なりますが、問題文はわりとあっさりしています。しかし、1-4の問題のように「設計時の留意点」を述べよと質問されると、これまでに経験した個人的な問題点が頭に出てくると思います。それが、常に普遍的な留意点であれば良いのですが、あまり特殊な状態のことを記述するとやはり合格点にはなりません。専門知識を問う問題には、教科書的な解答の方が合格率は上がります。採点する側もその方が楽だし採点ミスを避けることができるからです。

 明日、続けます。