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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

レ ミゼラブル:良き人バルジャンと正しい人ジャベールの葛藤

美術・文学等など

 レ ミゼラブルは、映画も舞台も大ヒットでしたからあらすじは、ご存知の方も多いでしょう。しかし、映画も舞台も大長編の小説を普通の人が観られる時間(3時間以内)にまとめるために、カットされているところも多くあります。とくに、ジャン バルジャンが、自分と間違われて逮捕された男のところへ行くシーンは、凄まじい葛藤があるのですが、映画は割とあっさりでした。

 

第1部「ファンチーヌ」

 1815年10月, アルプス地方のディニュの町に,放免徒刑囚ジャン バルジャンがやって来ます。飢えから盗んだ一片のパンのために5年、4回の脱走のために14年、計19年を徒刑場で過ごしたあとでした。放免徒刑囚(今で言えば前科者)が持つ黄色い旅券のためにすべての家から追われ、一切れのパンさえ手に入れることができません。そのため、有徳のミリエル司教の家で暖かく迎えられでも,すさんだ心はそのままで、逆に恩人の教会から銀の食器を盗んで逃げます。しかし、すぐに捕われて連れ戻されたジャン バルジャンに対し、司教はこれもあげたのに忘れたのではないかと銀の燭台一対を渡し、憲兵に釈放を命じます。

 

 混乱したジャンは山中でサヴォワの少年の手から転げた40スー銀貨の上に半無意識的に足を乗せて奪い,あとになって自ら驚き、泣き、そのとき明確にミリエル司教の心を自分の心とする覚悟ができます。ジャン バルジャンは、「良き人」として生きて行くことを決意したのです。

 

 場面は変って、1817年のパリ。お針子ファンチーヌは仲間と学生たちの遊びに加わるうち、初恋の相手と思った男に捨てられ、女児(コゼット)を生みます。やがて暮らしを立て直すため故郷のモントルイユに戻る途中、モンフェルメイユの宿屋のテナノレディエ夫婦に3歳の娘コゼットをあずけます。夫婦はファンチーヌから養育費だげをしぼり取って、コゼットを5歳から女中に使いました。もちろん、母親のファンチーヌは、娘がそんなひどい仕打ちにあっていることは知りません。モントルイユの町は何年か前に現われたマドレーヌという人物の発明した黒玉加工業でにぎわい、マドレーヌ氏は辞退にもかかわらず市長にまでなっていました。そこへ着任したのがジャン バルジャンを追っていた警部ジャベールです。彼は、マドレーヌ市長を自分が追っていたジャン バルジャンだと疑います。そんな時、フォシュルヴァンという老人が馬車の下敷きになるという事故が発生します。偶然近くにいたマドレーヌ市長は、馬車を背中で押し上げ、老人を救います。それを見ていたジャベール警部は、ジャン バルジャンが怪力の持ち主だったことを思い出し、マドレーヌ市長がジャン バルジャンだと確信します。

 

 ファンチーヌは、マドレーヌ氏の工場で働いています。しかし、やがてパリでの乱行が知れ、女監督はマドレーヌ氏の意志だと言って彼女を追放します。仕方なく、養育費仕送りのためファンチーヌは売春婦となり、体をこわします。ファンチーヌは、鬼警部ジャベールに捕まったことからマドレーヌ市長を知ります。マドレーヌは女監督がしたとととはいえ、工場からの追放の責任を感じ、彼女を病院に収容し毎日見舞います。そして、コゼットを連れ戻す約束をします。

 

 この時、同時進行で、ジャベール警部はマドレーヌ市長をジャン バルジャンだと告発していました。しかし、警察当局からジャン バルジャンは盗みで捕まり、すでに終身刑を求刑されていると返事があったのです。厳格だが卑劣さのない法の正しき番人たるジャベールは、マドレーヌ市長に詫び、免職してくれと頼むのですが、マドレーヌは、警部としての職務を全うするようにと彼を許します。

 

 本物のジャン バルジャンであるマドレーヌ市長は、地獄の苦しみを味わいます。間違えられた男は微罪なのに、前科者の再犯となると終身刑なのです。バルジャンは、苦しみます、しかし、「良き人」として生きることを決意した彼は、ジャン バルジャンと誤認されて逮捕された男の裁判が行われているアラスの町の法廷へかけつけ,自分がジャン バルジャンであることを告白し逃げます。バルジャンは、再び瀕死のファンチーヌを見舞うのですが、現われたジャベールに逮捕されます。また、この時、ファンチーヌは息を引き取ります。ジャン バルジャンは、逮捕されましたがすぐに逃走します。そして、再び逮捕されるまでに、事業を行って蓄積した全財産、63万フランの大金を銀行から引き出して森に埋めます。 1823年のことでした。

 

 やはり、長いですね。明日は、休みますが月曜日は2部3部をまとめてご紹介します。