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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

技術士試験論文作成入門・1

口頭試験を目の前にして、来年の筆記試験の準備なんて「縁起でもない」と思わないで下さい。これは、あくまで筆記がだめだった方用の入門編です。口頭試験に進んだ方は、万一口頭試験で落ちたとしても、この筆記入門編を読む必要はありません。これは、本当の入門編です。対象者は、技術士試験に限らず、論文試験を始めて受ける方、あるいは、今年受けたけど全く書けなかった方です。そういう方は、来年の8月目指して今から準備を始めましょう。

1. 技術士試験の論文は、序論・本論・結論の構成で書く。

論文は「起承転結」で書くと教えているところもありますが、起承転結は漢詩の構成であって、論文の構成ではありません。とくに、短い時間で短い解答論文を書くときに「起承結」は良いとして「転」なんて入れられません。序論・本論・結論で書いて下さい。

1.1 序論は、背景や自分の立ち位置、視点の位置を短く簡単に書く。

技術士試験の場合、解答用紙は600字詰めです。600字を1枚で解答する問題や2枚、3枚で解答する問題など様々です。また、技術部門によっても解答の枚数は異なるようです。ただし、ワンワード問題の場合は、いきなり解答に入った方がよいでしょう。

ここでは、ワンワード問題について簡単に説明します。

ワンワード問題とは、その部門毎の専門用語を問題として出題し、用語の解説を求める問題です。H25年、技術士機械部門の問題では科目により多少の違いはありますが、Ⅱー1の問題はワンワード問題と言って良いでしょう。

例えば、平成25年度の機械部門材料力学の問題は以下です。

 

Ⅱー1  以下に示す4項目の機械・構造物の破壊・損傷形態( Ⅱー1ー1~Ⅱー1ー4)から2つを選び,それらの概要を述べた後、その破壊・損傷を防止するために取る強度設計上の方策について、具体的な例を挙げて説明せよ。(項目ごとに答案用紙を替えて解答項目番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

Ⅱー1ー1  延性破壊

Ⅱー1ー2  脆性破壊

Ⅱー1ー3  疲労破壊

Ⅱー1ー4  クリープ、クリープ疲労

 

このような問題を背景や自分の立ち位置まで含めて解答すると、解答に必要なスペースがなくなってしまいます。上の問題の場合、600字で1ワードですから、問題文の通り、「用語の概略の意味」、「破壊・損傷を防止するために取る強度設計上の方策」を具体例と共に解答します。言葉の意味に150~200字、具体例と設計上の方策に450~400字程度でしょう。図やグラフを入れた場合文字数は減りますが説明が簡単に済むことも多いのでその辺りはご自分で考えて入れて下さい。

例として、上のⅡー1ー1 延性破壊を途中まで書きます。

 

1.:延性破壊とは、延性破壊物体に引張力を加えた場合に、物体が塑性的に引き延ばされ、その後、破壊に至る場合を延性破壊という。延性破壊の過程の多くは、材料中に存在する介在物や析出物あるいは転位の集積部のようなひずみの不連続な部分で塑性変形によって微小空洞が発生・成長する過程と、それらが合体する過程の二つに分けられる。

2.:延性破壊が発生するのは、通常、材料の強度が不足している場合である。そのため、最も一般的な対策は材料の変更、材料の肉厚や幅を増幅することによる、強度アップが考えられる。

2.1:具体的には以下の方策がある。

~以下略

3.:以上をまとめると、延性破壊の防止には?????が適していると考えられる。

以上。

 

上の文で300字ぐらいですから、具体例を書いて丁度良いと思います。私は、加工・FAの技術士ですから材料は専門ではないのですが、まあ、この問題は難しくないでしょう。それと、最後の「以上」は右詰で書いて下さい。それと、文章番号は、1枚の解答でも入れて下さい。大抵の試験委員は番号がある方を評価します。

 

最初に序論・本論・結論と書きましたが、ワンワード問題の場合いは、用語の解説が序論、具体例と方策、方策の理由・根拠などが本論です。結論は、最後に一番肝心なところを1~2行で繰り返せばよいでしょう。皆さん、来年、ご自分が受けるであろう専門科目の問題はぜひ挑戦してみて下さい。書き上がったものを、メールでお送り頂ければ添削というほどではありませんが、リライトして差し上げることは可能です(そんなに多く来るとは思えないので、もちろん、無料)。