takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

シャーロキアン技術士・4

シャーロック ホームズの事件解決方法は、アブダクションを用いることが多いようです。アブダクションとは、仮説推定、または最良の説明への推論です。つまり、個別の事象を最も適切に説明しうる仮説を導出する推論のことです。

私自身も、会社の業務で様々な問題に出くわしますが、大抵の場合このアブダクション手法を用いて問題解決に当ります。その理由は、この手法はごく希に間違うことはありますが、問題の解決に時間が掛らず素早く対処できるからです。

ホームズは、物語の中の事件を平均2.9日(3日弱)で解決しています。ホームズの作品は全部で60作ですが、このうち、解決までの日数をほぼ推測できるのは57作品です。57作品中、最も時間が掛ったと思われる事件は「高名な依頼人」の12日間です。また、当日を含め一日で解決している事件は「まだらの紐」、「技師の親指」、「ぶな屋敷」等19作品、2日で解決した事件は「緋色の研究」、「緑柱石の宝冠」、「入院患者」等15作品あります、さすがに名探偵ですね。

そのホームズが、いつも最短時間で事件を解決していたのは、仮説推定と言われるアブダクションを用いて事件に取組んでいたからです。

アブダクションに関しては、明日から説明します。