takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

技術士口頭試験対策-準備編・1

試験前にやるべきことを細かく書くと切りがありません。しかし、大きく分けると事前準備は4つに分けられます。

 

  1. 受験申込みの時に提出している「業務経歴票」とその下に書いた「業務内容の詳細」と言う720文字の小論文を暗記することです。
  2. 口頭試験では「応用能力」が試されます。これは筆記試験の解答から質問される可能性がありますから、8月の筆記試験で書いた解答を見直しておくことです。
  3. 技術者倫理につながるような、事故事例(直近5年以内程度でOK)を新聞記事から見つけて事故の内容を覚えておいて下さい。
  4. 最後に、技術士法や技術士会の倫理規定の暗記です。

以下、一つづつ説明します。今年の口頭試験は時間が20~25分ぐらいに短縮されました。去年までは45分ありましたから、試験委員も色々広い範囲で質問していましたが、今年はそうではありません。そのため、ピンポイントで深い内容の質問が来る可能性があります。答える方も、短く的確に表現して答えて下さい。

最初の業務経歴と業務の詳細ですが、ここは5分ぐらいで説明することを求められると思います。昨年までは10~15分でしたが試験時間の短縮を考えると10分はあり得ません。5分で皆さんの技術者としての経歴と選んだ業務の詳細を説明して下さい。この時絶対にやってはいけないことは、丸暗記した経歴と詳細を暗唱することです。皆さんの手元にには何もありませんが、試験委員は皆さんが提出した書類を持って見ています。業務の詳細も読んでいるはずです。ですから、ポイントだけを説明して下さい。その後、試験委員は分かり難いところを質問してきます。自分が目で追って読んでいる文章を目の前の人に暗唱されても試験委員は退屈するだけです。私の場合は、この業務をひと言で言うと「かくかくしかじかを行うための問題点は、AとBでした。そのため、AとBの問題解決案として私は、CとDを行いました。その理由は・・・です」と始めて、今思い出しても実に簡単に説明しました。後は、何でも訊いて下さいと言う感じです。当然ですが、苦労話や自慢話も絶対にしてはいけません。

二つ目は、筆記試験の解答からの質問ですが、これは解答を再現していない方は答えようがないと思います。ですので、その場合は素直に解答の再現ができていないことを謝りましょう。その上で質問に対して「筆記試験が終わってから調べたところによると、その問題はかくかくしかじかと考えるべきです」と答えましょう。問題文はお持ちのはずですから、今の皆さんがどう答えるかが重要なのです。筆記試験から3ヶ月経っています、成長した皆さんを試験委員に見せましょう。

三つ目は、事故事例に関する質問ですが、意外と多い質問ですので注意して調べて下さい。そして、倫理的に考えて答えるようにして下さい。技術士制度は、科学技術と国民経済を発展させるためのものです。個人や企業の利益よりも大きな視点で考えて答えて下さい。

最後は、技術士法の暗記、技術士会の倫理綱領、技術士プロフェッション宣言、CPDシステムやAPECエンジニア制度などの暗記と理解です。この中のどれかは質問されると思って下さい。

それと、準備で大切なことがもう一つあります。それは、暗記すべき文章の音読です。頭の中に入っていても、緊張感や焦りから口から出てこないことがあります。日頃から何度も口に出して言っていると口から出ないということが無くなります。ゼロにはならないかも知れませんが、口ごもってしまう確率は低くなります。ぜひ、なんども口に出して答えるトレーニングを行って下さい。