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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

フランスの化学肥料工場で肥料の原料が爆発、29名が犠牲に

2001年(平成13年)9月21日、フランス南西部、トゥールーズ市のグラン・パロイーズ・AZF化学肥料工場で大きな爆発があり、29名が死亡、2000人以上が負傷した。爆発の原因は、工場に保存されていた硝酸アンモニウムの可能性が疑われている。

経過

爆発が起こったのは、化学肥料生産に使用される約300トンの硝酸アンモニウムが貯蔵されている倉庫で、爆発が発生した午前10時15分、約350人の従業員が工場内にいたが、死亡した29名のうち7名は工場の外にいた模様。また工場付近の多数の家屋と建築物、車などが破壊された。AZF工場は、危険性の高い工場施設に指定されているフランスの1250工場のうちの1つであった。

原因

爆発の原因は、事故の他、化学肥料の製造において混合作業で薬品の取扱いを誤った、 または爆発の中心が工場内の硝酸アンモニウム(300トン)を貯蔵した倉庫とみられており、物質の取り扱いを誤ったと言う推測がなされているが、はっきりした原因は判明していない。

対策

フランス環境省は同年11月に当事故における公式報告書を発表した。報告書によると、硝酸アンモニウムの危険性、および適用する各種の安全ルールについて説明を加え、今後は爆発の危険性に応じて化学物質を分類すべきだと結論づけている。また同書では、EUのセベソII指令の規制対象とされる危険な工業施設に適用される各種の規則についても見直しを行っている。また、爆発事故を発生させたAZF社の施設について同報告書は、一般住宅の建設が時間を追うごとに、いかに工場に次第に隣接する形で許可されてきたかについて言及した上で、都市地域に近い危険な主要工業施設の規制について、複数の勧告を提示している。

 

//// ここまでは、失敗知識データベースから省略・加筆して転載しました。

 

12年前の事故ですが、日本ではあまり報道されていません。アメリカと異なり、欧州のニュースはあまり報道されない傾向がありますね。フランス語が分ければ、ル・モンド紙を自分で直接読むのですが、残念ながらサッパリ分りません。

上記事故では、硝酸アンモニウムが原因物質と考えられているのですが、硝酸アンモニウムは危険物質であり、世界中で爆発事故の原因になっている危険なものです。要するに気化しやすいので不安定な物質なんです。

古くは、90年ほど前(1921年)にドイツで、死者500 - 600人、負傷者2,000人以上の大惨事となった「オッパウの大爆発」と呼ばれる事故が発生しています。また、1995年にアメリカで起きたオクラホマシティ連邦政府ビルの爆破事件では、硝酸アンモニウムが爆薬の原料として使用されています。

加えて、上記事故では都市地域に隣接した工場の事故でしたので、フランスでは危険物質を取り扱う工場の管理状態、法整備が問題視されることになりました。日本でも、住宅地の中に昔から工場があり、周りの人は知らないだけで危険物を取り扱っているところは多くあります。危険物とは言え、厳密にしっかりと管理されていれば問題ないのですが、業績が悪くなって人員削減などを行っている工場では、安全管理も疎かになりがちです。私は、地域行政側が専門家に委託して工場の安全監査などを行うべきだと思っています。被害者が出てから法規制を強化しても被害者は生き返らないし、失ったものは戻らないことの方が多いと思うからです。

専門家の監査が常に有効だとは、言いませんが第三者の抜き打ち監査は、監査人が実力のある人なら相当効果的だと思います。