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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

9月11日、今日で12年だがあの光景は忘れられない

工場・施設の事故

アメリカで発生した同時多発テロは、事故や自然災害などではなく米国本土で起きた戦争です。しかし、あの悲惨な事件を技術的な測面から見ることは可能です。そこで、今回はあえてテロ事件を取上げ、飛行機の衝突による高層ビルの崩壊を考えてみたいと思います。始めに、失敗知識データベースから引用します。

 

2001年(平成13年)9月11日、米国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区にあるWorld Trade Center ビルにジェット旅客機が衝突しビルが崩壊した。

 

経過

マサチューセッツ州ボストンからカリフォルニア州ロサンジェルスに向けて離陸した American Airlines Flight 11 が午前 8 時 40 分に、United Airlines Flight 175 が午前 8 時 43 分にハイジャックされた。午前 8 時 48分に American Airlines Flight 11 が North Tower に衝突し、午前 9 時 3 分に United Airlines Flight 175 が South Tower に衝突した。約 30 分後に救助隊がビルに到着し、救助活動を開始するが、午前 10 時 5 分に South Tower の航空機が衝突した位置から上部が東側に傾きながら、他の階層が真下に向かって崩れ落ち、午前 10 時 29 分に North Tower が真下に向かって崩れ落ちた。

原因

両タワービル外壁には、表面をアルミニウム合金仕上げした幅 18 3/4 インチの鋼鉄製中空チューブを22インチ間隔で配置され、ビル中央部には、幅 39 インチの柱が中核として 32 本張り巡らされており、約 40,000 平方フィートの各階のビルの重力を支えていた。各階のフロアは深さ 33 インチの鉄製トラス構造であった。ビル自体の構造は約 1 時間耐えたことから見ても、航空機の衝突による程度の被害に対する耐久性を備えた構造であったが、航空機の衝突が原因で発生した火災による熱が摂氏 800 度を上回り、構造に使用されていた金属の弾性係数が低下し、たわみ量が増加した。航空機の衝突による衝撃と構造中に使用されていた金属の耐久性が落ちたことが原因で、トラス構造や柱が重量を支えられず、階層が崩壊し、それに伴う勢いと重量で崩壊した階層の下にある階層が崩れ落ちた。

知識化

石壁は耐火性は優れているが、衝撃などに対する耐久性に欠ける。中核柱や構造について、耐熱用によりよい対策を考案すべき。

後日談

ツインタワーの他、他の航空機 2 機もハイジャックされ、1 機は国防省に衝突、もう 1 機はペンシルベニア州の空き地に墜落した。ハイジャック犯がアフガニスタンを拠点とするテロリスト グループ「Al-Qaeda」と関連があり、同グループはアメリカに対し攻撃的な発言や行動が多く、過去にもアメリカ大使館や軍艦を攻撃した疑いがあったため、アメリカはこの事件をアメリカに対する宣戦布告と認識し、アフガニスタンとの戦争に突入した。

 

//// ここまでは、失敗知識データベースから省略・加筆して転載しました。

 

ツインタワーの高さは、415メートルと417メートル。1966年に設計開始、1973年に竣工しています。毎日5万人の人が働き、20万人の来訪者がある商用ビルです。

衝突炎上した飛行機について説明します。

最初に突入したアメリカン航空のボーイング767便は、ローガン国際空港発ロサンゼルス国際空港行きでした。便は、乗客81名・乗員11名を乗せて、午前7時54分に遅延出発しています。その後、午前8時14分頃にハイジャックされ、コックピットを乗っ取られます。午前8時23分には進路を急に南向きに変え、午前8時46分にニューヨーク世界貿易センターの超高層ビルであるツインタワー北棟(110階建)に突入し爆発炎上しました。通常の飛行機事故と違い機体の残骸はほとんど原形をとどめていません。

 

2機目のユナイテッド航空のボーイング767便も、ローガン国際空港発ロサンゼルス空港行でした。こちらは、乗客56名・乗員9名を乗せて、午前8時14分に遅延出発しています。管制部とアメリカン航空767便のハイジャックに関する交信を交わした後、午前8時43分頃までにハイジャックされ、コックピットを乗っ取られています。その直後、アメリカン航空のボーイイング767を追うようにニューヨークへ進路を変え、午前9時3分に世界貿易センタービルのツインタワー南棟(110階建)に突入し爆発炎上しています。アメリカン航空767便と違い、強引な左旋回中に衝突したため、多くの階を巻き込み、衝突時に多くの死亡・負傷者をだしています。

この便の突入で、現場にいた人も事故ではないことがハッキリ分ったそうです。

2機が衝突した時間差は、8時46分と9時3分ですから17分の間隔です。

 

ところで、ビルが崩壊した主原因は、飛行機の衝突だったのでしょうか。陰謀論が好きな人は、そんな話しなら大好きでしょうが、私の言いたいことはそんな話しではありません。あんな大がかりな攻撃をしかけて関係者全員の口を封じるなんてできる訳がありません。ですから、陰謀論なんてどうでも良いのです。

私は、テロリスト達が、あのビルを崩壊させようとして旅客機を突入させたのか?と考えてみました。

ボーイイング747型機の空虚重量は155トン程度です。飛行機は加速しながらビルに突入しましたから、時速700~900キロぐらいで衝突しているはずです。E=1/2mv2の方程式でエネルギーそのものは計算できますが、ビルも飛行機も完全な剛体ではありませんから、上式の計算値とは合わないと思います。

目を背けたくなるような映像ですが、衝突シーンの映像をご覧になって下さい。飛行機が追突した瞬間も建物の上部は殆ど動いていません。私が推定した訳ではありませが、飛行機が衝突した時のエネルギーは、TNT火薬に換算して1~2トン程度なのです(もっとも、1本1キロのダイナマイトを1000本以上爆発させるのですから、すごい爆発エネルギーです)。

アメリカでは、9・11のテロ事件より50年以上前の1945年7月28日に、ニューアーク空港に着陸しようとしたB25爆撃機が、濃霧のため、エンパイアステートビルの79階に衝突すると言う大事故が発生しています。この時は、79、80階で大規模な火災を生じ、14名のの方が亡くなられています。アメリカの高層ビルは、この時の教訓から飛行機の追突に耐えられる強度を要求されていて、構造計算でもその点はしっかり確認されています。陰謀論好きな人達が、「飛行機の追突に耐えられる強度の建物があんなに簡単に崩壊するのはおかしい、陰謀だ!!」と叫ぶのはそのためです。

しかし、1945年のB52の時と異なり、今回の飛行機は離陸直後で燃料は満タンでした。その量は1機あたり60トンです。1トンのジェット燃料が空気中で燃焼した場合、TNT火薬15トン分のエネルギーを放出します。1トン対15トンで驚く方もいると思いますが、事実です。TNT火薬がすさまじい爆発を起こすのは、酸素を必要とせず瞬間的にそのエネルギーを放出するからです。ジェット燃料は瞬間的に全てが燃える訳ではありません。

飛行機のタンクから建物の中にばらまかれたジェット燃料は、1機当り60トンですつまり、15×60トンとなり、TNT火薬900トン分のエネルギーを放出しました。そのため、飛行機の衝突に耐え、建物を支えていた鉄骨がだんだん強度を失っていきました。そして、飛行機の衝突からおよそ1時間後の9時59分に南棟が突入を受けた上部から砕けるように崩壊しています。また、北棟は2時間近く耐えましたが、10時28分、砕けるように崩壊しました。

明日、続きを書きます。