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takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

電力の周波数

科学技術

交流の電気が1秒間に同じ変化を繰り返す回数を周波数という。日本の電力会社は北海道電力から沖縄電力まで10社ある。しかし、静岡県の富士川を境に、東日本側が50Hz、西日本側が60Hzの周波数で電力を供給している。

ひとつの国で周波数が2つあることは世界でも珍しく(調べた限り、5~6カ国しか無い)、電力の設備の関係からとても不便なことであった。さらに、静岡県では、東部地区(50Hz)と、中央部+西部地区(60Hz)と、同じ県内で周波数が異なっている。

 

家電製品の中で、供給される電気の周波数に依存して、それに同期して動くモノは周波数が変わると使用できなかった。例えば、電子レンジ、洗濯機、蛍光灯等である。現在は、どの製品も高性能なインバータを内蔵し、インバータで周波数を制御しているから問題はない。しかし、20年ぐらい前までは、本当に不便だったのである。ほんの一時期、スイッチにより50Hz/60Hzを切り替えられる機器が宣伝されていたこともあった、スイッチで切り替えて使えることが売りになるほど不便だったのである、もっとも、最近ではあまり見られない。

 

現在の周波数を電力会社別に整理すると以下のようになっている。

 

では、なぜそうなったのか、無駄と言えば無駄な知識だが、知っておいても損はないから簡単に触れておきたい。

1896年(明治29年)東京電灯会社は、発電機をドイツから購入した、当時ドイツの周波数は50Hzであったため東京を中心に周辺の電力の周波数は50Hzになってしまった。

一方、同じ年、大阪電灯会社は発電機をアメリカから購入した。アメリカの周波数は60Hzだったため、大阪電灯会社周辺の電力の周波数は60Hzになった。

 

全国を統一したほうがよいとする動きも起きて第二次世界大戦後は、統一活動が行なわれたこともある。しかし、当時は周波数の影響というものに関心が薄く、すでに電力の使用地域が拡大してしまっていたため、莫大な費用と時間が掛る周波数の変更を行うことににはならなかった。しかし、そのために、東日本大震災の後は、電力の融通ができずに電力の局地的不足が発生している。現在は、2013年2月に東清水変電所が30万kWの本格運用を開始ししたため、東西間で融通できる電力は120万kWとなっている。(大型原子力発電1基分)

欧州は、欧州全体で統一されているから(50Hz)、電力を輸入・輸出できる。そのため、風力などの出力が不安定な電力も比較的入れやすいのだ。ゴビ砂漠に、太陽電池パネルを敷き詰めて、日本へ送電するとかいう計画はどうなったのだろう。勿論、採算は全く合わない。