やはり、熱を吸収しているのは「海」のようだ
忘れてていたが(見落としとも言える)、1972年(昭和47)6月14日には、日本航空ニューデリー墜落事故が発生していた。この事故は日本航空の自主運行開始後、最初の旅客の死亡事故だった。
日本航空の471便(DC-8-53型)がニューデリーのパーラム国際空港(現インディラ・ガンディー国際空港)への着陸進入中に空港から約24キロ手前のヤムナー川河畔に墜落、搭乗員89名中86名と地上の墜落地点で偶然、工事を行っていた作業員4名が死亡した。
この1972年、日本航空は、以下のように2件の墜落事故を含め5件の重大事故を発生させている。
- 5月15日 - 羽田空港での暴走事故。東京発福岡行きのDC-8が滑走路を逸脱し、離陸に失敗。
- 6月14日 - ニューデリーでDC-8が墜落(上記事故)
- 9月7日 - 金浦国際空港でDC-8が暴走事故。概要は上の羽田での事故とほぼ同じ。
- 9月24日 - 日本航空ボンベイ空港誤認着陸事故。
- 11月29日 - 日本航空シェレメーチエヴォ墜落事故。
と、ここまで書いて気候変動の話しに移りたい。
21世紀に入ってから、地球の平均気温は余り上昇していない、CO2濃度は依然として上昇しているのだからやはり何か未知のメカニズムが働いているのだと考えられる。あるいは、温暖化懐疑論者の方々にとって都合の良いデータなのだと思う。
私は、人類起源のGHGによって地球が100年で約0.8度暖まったのは、ほぼ間違いないと考えている。また、人間が地球環境に与えるインパクトは必要最小限にしなければならないとも考えている。だから、新エネルギーよりも省エネ化・省資源化、さらに高効率化の方が優先順位は高い。
一方、地球の気候メカニズムに未解明の部分が残っているのも事実である。46億年の昔から地球は、気候変動を繰り返してきている。スノーボール仮説(地球全体が凍結状態になったことがあると言う仮説)も、ほぼ、間違いないようだ。しかし、原因は解明できているとは言い難い。
話を戻す、CO2濃度は依然と上昇しているのに、温度上昇は一休みになっているのは、やはり、海が熱エネルギーを吸収しているからだと思う。
空気の比熱は0.24 [kcal/kg ℃]、水は1.0[kcal/kg ℃]である。
つまり、温度を1℃上昇させるために、水は空気の4倍の熱量が必要となる。さらに、上記比熱は、同じ質量で比較した場合である。空気と水の比重は780倍も違うから、同じ熱量を吸収したとき水は空気の1/3120しか温度は上昇しない。
さらに、地球上の大気は、10キロ上空までと考えられる。また、海は表面積の7割平均深さは4キロとすると、大雑把に4(大気):1(海水)の体積比となる。
全体に同じ熱量を加えた場合、海の水は大気の1/800しか温度上昇しないということになる。
別の言い方で言うと、1立方メートルの水は1トン、空気は1.3キログラム。
その1立方メートルの水の温度を1℃上げるためには、1000kcal必要だが、1立方メートルの空気なら0.312kcalで良いのだ。しかし、地球上の大気と海水の体積比は4:1で空気の方が4倍多い。
分りにくい説明になってしまった。練り直してもう一度説明したい。