takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

再生可能エネルギーを考える・3

一応、今回でこのテーマは終了する。

また、データの出典を書き忘れていたので、纏めて書く。

東京電力のサイト

電力中央研究所のサイト

中高生のためのエネルギー情報ポータルサイト

電気事業連合会のサイト

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のサイト

エネルギー白書・2012

今年、技術士を受験される方は、上記サイトは「お気に入り」に入れて見ておいた方がよい。また、必要な数値データはある程度頭に入れておくことをお薦めする。

答案論文を書く時に、数値データが書いてあると点数が上がるからだ。

 

前回・前々回と小規模水力発電や地熱発電について述べてきた。他にもいくつかの候補はあるが、それらを全てまとめても、総発電量としてはしれている。産業として成り立つ再生可能エネルギーは今のところ水力だけである。

100年、200年先は分らないが、現時点、あるいは20年以内の近未来に原子力や化石燃料を使用する火力発電に匹敵する発電方法は生まれないと断言できる。

それはなぜか、その最大の原因は石油や天然ガスが安すぎるからである。

「何を言ってる、ガソリン代は随分上がった」と仰しゃる方もいるだろう、実は、私の家の「カミさん」も「まったく、冗談じゃない」と値上げのニュースを見て憤慨している。しかし、2013年6月8日現在、埼玉でのガソリン価格は、1リッター140~145円程度である。コンビニで売っている「水」は0.5リットルで100円、お茶なら0.35リットルで110円である。石油は、中東の地面に穴を開け、パイプラインで海岸まで運び、インド洋から東シナ海を経て日本まで運ばれてくる。さらに、精製プラントで様々な加工工程が加わりやっとガソリンになる。ペットボトルに入った水やお茶は、どう考えてもそれほどの手間暇を掛けていない。

また、単位重量あたりのエネルギー量が多いのも石油やガソリンの特徴である。現時点の最高性能のバッテリーであっても、同じ重量のガソリンに比べると1~2%のエネルギーしか入らない。これでは、電気自動車が普及するはずがない。

ガソリンは、石炭の2倍、エタノールの1.5倍のエネルギーを持ち、液体なので取り扱いも簡単なのだ。

また、エネルギー量で比較すれば水素ガスは、ガソリンの2.6倍程度のエネルギーを持つが、水素は軽いから同じ体積で比較すると、エネルギーはガソリンの1/4になってしまう。さらに、水素は気体なので取り扱いは難しい。

 

以上の問題をクリアしない限り(全てとは言わないが)、再生可能エネルギー化石燃料に取って代わることはないだろう。

 

蛇足

しつこいが、技術士を受験する人は、答案論文に上記のことを書いてはいけない。国や行政が行っている計画・プランを批判したら間違いなく不合格である。国家試験なのだから、それは当たり前と思って頂きたい。言いたいことがあれば、合格してから言うことをお薦めする。