takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

試験に出るかもしれない?技術士機械部門キーワード解説・4

今日は、信頼性工学の分野から、似たようなキーワードを5つ選んだ。私の場合このキーワードは、総監の技術体系つまり青本から学んだ。以下の5つは、FMEA、FTAETAと絡めて覚えた方が良い。もう一つ、試験の時にこれらの言葉を英語で書く場合、答案用紙のひとマスに2文字で書くこと。評価が良くなるかどうか分からないが、正確に書いてあれば印象は良いと思う。勿論、スペルミスは大きな減点になるから注意は必要。

 

1-フールプルーフ

安全設計上の重要な概念。誰にとっても安全でウッカリミスで操作できないようになっている。または、ウッカリミスで操作しても事故に繋がらない仕組みにすること。

例えば、オートマチック車はフットブレーキを踏んで安全を確保しなければ、ギアが入らないことも、フールプルーフの考えに基づく仕組みである。

原語である、fool proofを直訳すれば「愚か者にも耐えられる」となるが、分かっていない人が使っても安全と考えると良い。

 

2-フォールトトレラント設計

システムの一部に問題が生じても全体が機能停止するということなく、機能を縮小して動作し続けるようなシステムを設計するものである。しかし、これは物理的に動く・動作するものには危険でもある。そのため、コンピューターシステムの設計に良く使用されている。しかし、最近は、自動車のランフラットタイヤがフォールトトレラント設計である。これは、内部に硬いゴムの層を持ち、表面がパンクしてもスピードを落としてある程度の時間走行が可能となっている。

 

3-フェールセーフ

システムにおいて、誤操作・誤動作による障害が発生した場合、常に安全側に制御すること。またはそうなるような設計手法で信頼性設計のひとつ。最も簡単でありふれたものだが、ヒューズはその代表例である。過電流が流れるとヒューズ自体が焼き切れて基板等が損傷することを防いでいる。また、今はどんな安いストーブでも転倒した場合は自動消火装置が働いて火は消えるようになっている、これもフェールセーフの考え方である。

 

4-フォールトアボイダンス

単独で使用されることは少ない。装置の信頼性についてなるべく故障や障害が生じないように、個々の構成要素の品質を高めたり、十分なテストを行ったりして、故障や障害の原因となる要素を極力排除することで信頼性を高めるという考え方。しかし、全ての構成要素を高信頼性の部品ばかりにした場合、費用がかかる。また、テストを繰返し安全性を確認することも制作費のアップに繋がる。そのため、通常は、上記のフォールトトレラントと組合わせて設計する。

 

5-アベイラビリティ

一般的には、可用性と呼ばれている。システムが何時でも使いたい時に使えるようになっていること。通常、冗長化によって一部に故障や不具合があっても待機系に切り替えて機能を維持する、あるいは、フォールトトレラント設計によって機能を縮小して全体は稼働させるシステムである。また、故障があっても、復旧させやすいなどの意味にも使用されている。IT分野と機械分野では、微妙に意味がことなるので注意が必要である。