takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

技術士受験申込み書・なぜ?こう書くのか-1

申込み書の提出期限が近づいてきた。十数名の方の業務経歴票を見せて頂いたが、初めから問題無しの方は居なかった。そのため、ここでもう一度書こう。

業務経歴票には、5行の記入欄がある。ここは、自分が技術者として「こんな業務をこれだけの期間行って、経験を積んできました。ですから私は、技術士に相応しいのです」と主張するためにある。口頭試験の時、試験委員は、この経歴票を見ながらそれが本当なのかどうかを確認するために質問する。

また、50代、60代の受験者は30年もの業務期間になる人もいるはずだ。そうゆう人は期間をある程度まとめて代表的な業務を書くことになる。しかし、その場合必ず最後に「等」と記入すること。そう書くことで、「これが代表的な業務だけど、他にも色々やりました」と主張していることになる。そのため、長い期間を纏める時は、必ず最後に「等」を入れる。逆に、丸印をつけて詳細内容を書く業務に関しては、纏めることは不可である。「等」が入っていたら、詳細を書くことができなくなる。うっかり記入する人もいるから、ここは注意すること。試験委員に、「上の業務内容には等と書いてありますが、詳細にはそれが書かれていないようです。その部分を説明して頂けますか?」と言われたら、ギブアップするしか無い。意地悪な質問が来る時は、この業務経歴票に問題があった時である。

加えて、行った業務は、技術士法第2条の定義により、研究、計画、設計、分析、試験、評価または、それらに関する指導の業務と書くこと。一番多い間違いが、「開発」だが、開発は法律の条文に入っていない。そのため、開発業務のことを書く時は、上の6つ+1の言葉に置き換えること。

例えば、「小型精密アクチェータの開発」であれば、「小型精密アクチェータの研究及び設計」とか、「小型精密アクチェータの試験及び分析」と書けば良い。誤解の無いように書くが、「開発」がダメなのではない、しかし、「開発」と言う言葉を使うと、試験委員は「この人は、技術士の業務を理解しているのかな?」と疑念を抱く。そのため、口頭試験の際に、技術士とは何かについて根掘り葉掘り質問攻めに遭うことになる。口頭試験は、加点法で採点されるため、余計なことに時間を取られると折角の勉強が無駄になってしまう。些細なことだが、ここは気を付けた方が良い。

次回は、「業務内容の詳細」と題する小論文について具体的に書こう。