takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

技術士筆記試験の注意点-1

12月30日は、大きな事故や災害が発生していない。それは、良いことだが「事故・災害カレンダー」は書くことがない。そのため、今回は、技術士筆記試験を受験する際の論文解答注意点(ヒント)を述べる。43箇条もあるが、似たような注意点もある。自分なりに整理して使って欲しい。また、特に重要と思う10箇条は強調表示にしてある。技術士試験は受験者の専門分野における体系的知識と、その応用力を駆使した課題解決能力を測るための試験であることを忘れずに。

  1. ワンセンテンス毎に、語尾は変化させる、「~である」も2回まで。
  2. 「~したら」、「~できれば」等の「タラ・レバ」は不可。
  3. 「~するべきだ」、は不可「~する必要がある」に言い換える。
  4. 「つまり」は不可、「言い換えると」を使う(試験委員に対して尊大な感じを与える)。
  5. 音読みの時は「徐々に」、訓読みの時は「我われは」と書く。
  6. 「~かも知れない」などの個人的推量は不可。
  7. 「~なのである」は文語的で良くない。
  8. 単位は極力統一する。(その方が読み手に対して親切)
  9. 「無い」は不可、「ない」と平仮名書きの方が良い。
  10. 「~ので」は不可、「~のため」と書く。
  11. 「~と思う」は無責任で不可。
  12. 文書は「が」で繋がない、又「の」は二つ以上続けない。
  13. 「この」「もの」「その」は、あまり使用しない。
  14. 「そして」「~が」を乱用しない、特に「~が」は順接で使用するのは不可。
  15. 「○○的」「○○化」はあまり使用しない、また、こけおどしの外来語は使わない。
  16. 主語と述語は近づける。
  17. 修飾語と被修飾語も近づける。
  18. 「物」は具体的な物や品を表すときに使う「もの」は抽象的なものを示すときに使う。「物を運ぶ」「物を選ぶ」「もの分かりが良い」「ものにする」
  19. 「時」も同じ、特定の時期や時点を示すときは「時」で良い。状況や仮定、条件を表すときは、ひらがなの「とき」を使う。「時には遊びも必要だ」「ホームランを打った時」は「時」、「お金がないとき」「裸足で走ったとき」は「とき」
  20. 修飾語は極力省く。
  21. 概要を第一パラグラフに書く。
  22. 一段落は200文字を目安にする。
  23. 見出し以外では、漢字熟語を動詞として多用しない。
  24. タイトルは体言止めにする。
  25. 項目・タイトルに文章の内容を書く(項目を見ただけで、内容が予想できるように書く)。
  26. 商品名や一般の会社名は使用不可、
  27. 行政、国策の批判はしない(国家試験を受けるのだから当然)。
  28. 「問題があると思う」や「問題があるのではないかと思う」は不可→「改善の必要性がある」、「問題があると考えられている」。
  29. 受験部門の専門家としてその部門の題材を取上げて書く(私は、機械部門だが、試験問題にエネルギーのことが出題されても、発電や送電に関して電気をテーマに書いてはダメ)。
  30. 「いうまでもない」は使わない、「いうまでもない」なら書くな。
  31. 言いたいことではなく、相手(試験の採点委員)が知りたいことを書く(受験者の体系的知識とそれを応用した課題解決能力)。
  32. 蛇足、附記は絶対不可(余計なことは、絶対に書かない)。
  33. 論文には次の三つの柱がある。与えられた問い、あるいは自分で立てた問いに対して一つの明確な答えを主張し、その主張を論理的に裏付けるための事実または理論的な根拠を提示して主張を論証する。
  34. 「曖昧さ」と「はぐらかし」は厳禁。
  35. 「問い+答え+論拠」以外の事は書いてはいけない。
  36. 与えられた、或いは自分で立てた課題(目標点)に向かう途中の障害物が問題点であると考える(課題と問題の違いは様々だが、技術士試験では上記で良い)。
  37. 論文とは論文の形式をした文書のことである。
  38. 論文のタイトルには「この論文を読むと読者は何が分かるようになるのか」を書く。
  39. 自分でしっかり理解していることがらだけを、丁寧に解りやすく書く。
  40. 結論はひとつにする、あれもこれも書こうとしない。
  41. 文書の長さによって、構成は「序論・本論・結論」や「目的、理由、方法、結論」(目理方結)と使い分ける。
  42. 否定文や受け身の文は、なるべく避ける、直訳調、漢語調も避ける。副詞や補助的な動詞はひらかなで表記すると読みやすくなる。
  43. 調べたこと、苦労したことではなく考えた「結論」を「論拠」と共に書く。