takumi296's diary

技術士・匠習作の考へるヒント

「餅」高齢者には命がけの食べ物

明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。

いきなりですが、暗いニュースから。

東京消防庁は2日、元日に餅を食べてのどに詰まらせるなどして管内で14人が病院に運ばれ、うち2人が死亡、7人が意識不明などの重体になったと発表した。同庁は、餅は細かく切り、ゆっくりかんで食べるよう注意を促している。

同庁によると、1日に搬送されたのは28歳~89歳の男女14人。板橋区では午後1時10分ごろ、男性(81)が自宅で雑煮の餅を食べた際にのどに詰まらせ、搬送先の病院で死亡した。北区でも午後1時半ごろ、男性(60)が餅をのどに詰まらせて心肺停止状態になり、死亡したという。

 同庁は、のどに餅を詰まらせた場合は119番通報をするとともに、意識がある場合は胸か下あごを支えてうつむかせ、背中を強くたたいて吐き出させるなどの対応をとり、意識がない場合は心臓マッサージなどで回復させ、餅を吐き出させるよう呼びかけている。

 

www.asahi.com

新聞のリンクはすぐに切れるから、記事もコピーしてます。

「私は、親に命かけてまで餅なんて食べなくて良い」と言ってあります。

下のデータは東京消防庁のものですが、驚くほど多くの人が亡くなっています。

f:id:takumi296:20170103083752j:plain

これは全国のデータではありません。東京だけです。

また、このデータを見ると、餅もご飯も野菜や果物も、ましておかゆもそれほど危険性に変わりはないことが分かります。

ようするに咀嚼する力そのものが弱まっているのです。

今回は、60歳の男性も亡くなっています。

後、6年ですから他人事ではありません。

皆さんも、よく噛んで食べる癖を付けましょう。

 

 

『永久機関』という永遠の夢あるいは、永遠の嘘ー3

今年最後のブログは永久機関で締めようと思います。

前回、私は永久機関の設計者たちはその失敗を共有しないと書きました。これは、どうしてなのでしょうか?

私は、ただ単純に不勉強なのだと思っています。人の話を聞かない人たちが永久機関に夢中になるのではないでしょうか?

ところで、皆さんは元プロレスラーのアントニオ猪木さんをご存知ですか?

今は、政治家になるのでしょうか?

あの人も永久機関に毒された一人です。

と言っても恐らく騙されたのだと思います。

猪木さんは、INP技術研究所の名誉会長となっていました。同研究所は「永久電気」用発電機を開発していたのですが、途中から「高効率モーター」に変化しています。研究開発には猪木さんが莫大な資金を投じました。(このINP技術研究所、今は存在しません。2006年に集中的に6件の特許を出願しています

そのため新日本プロレスの経営にも悪影響を及ぼしたようです。2002年にマスコミ関係者(スポーツ新聞やプロレス雑誌の編集者)を集めて永久電気の発表会を開いたことがありました。もちろん、実験は失敗でした。しかも、猪木さんはその失敗の説明を「ネジを一本締め忘れた」と語っています。

それなら、その場で締めなおして実験を見せれば良かったと思うのですが、ドライバーも忘れたのでしょうか?

猪木さんの高効率モーターは図面がありませんから、どんなものなのか調べることはできません。まあ、何となく想像はできますが?

f:id:takumi296:20161231070612j:plain

 

 本人は、この発明で大儲けを考えた訳ではなく、途上国に送って、エネルギー問題を解決しようと考えていたようです。

根は善人なのでしょう。

『永久機関』という永遠の夢あるいは、永遠の嘘ー2

しつこいですが、誤解がないように書いておきます。

私は、永久機関を創れるとは思っていません。熱力学の第0~第3までの法則は、絶対です。これに間違いはありません。ですから、この法則に逆らう永久機関を創ることはできません。

ただ、科学技術の歴史マニア(オタク)として、見逃せないカテゴリーが永久機関です。そのため、自らの趣向に基づき永久機関のことは調べています。

永久機関の発明と言われるものを古いものから調べて行くと、現代の発明と100年以上前の発明が全く同じ動作原理で考案されていることに気が付きます。全てがそうだという訳ではありませんが、考え方が同じものが多いのです。

言い換える、永久機関の失敗記録は共有されていないと言うことです。

これは、科学技術の世界ではとても珍しいことです。科学技術は、つねに先人の成し得た業績の上に新たな、業績を積み上げます。ですから、その失敗も本来は共有して、同じ轍を踏まないように試行錯誤を積み重ねます。

もっとも、以前書いたように、「STAP細胞」の騒ぎは100年前の「n線騒動」と同じでした。しかし、あれなマスコミや社会が同じ騒ぎを起こしただけです。まあ、渦中の女性研究者は、n線のことを知らなかったかもしれません。

話を戻しましょう。

おそらく、永久機関が実現できると思って頭を捻っている人たちは、同じ知識が不足しているのではないかと思います。また、そのために同じ落とし穴に落ちているのではないかと思います。遅くなりましたが、実は本の原稿を書き終えたので、これから数回に分けて、少し詳しくご説明いたします。

先ず、重要なこと、永久機関と呼ばれるものは、2種類のタイプがあり、これは全く別物です。それぞれ、紹介しましょう。(註:図はウィキペディアからのコピーです)

第一種:永久機関

第一種の永久機関は、一度機関を始動させれば外部から何らエネルギーを補給しなくても永久に運動を続ける機械や装置です。機械自身が永久にエネルギーを作り出し、動き続けます。通常、永久機関といえば第一種の機関を言います。

しかし、この第一種永久機関は、熱力学の第一法則(エネルギー保存の法則)を完全に無視しています。

f:id:takumi296:20161225070950p:plain

f:id:takumi296:20161225072158j:plain

上の図は、有名な第一種永久機関ですが、絶対に動きません。

上は1700年ごろ、下は1200年ごろのものです。

こんなもの、作ればすぐに動かないことが分かるのですが、これの変形判(車輪とおもりを使ったもの)は無数にあります。

 

第二種:永久機関

第一種の永久機関と同様に永久運動を続けうる仮想的機械です。しかし、こちらは機械自身がエネルギーを作るのではありません。例えば大気や海水の持つ無限の熱を取り入れて機械的仕事に変えるものす。そのため、第一種の永久機関のようにエネルギー保存の法則には逆らいません。
それなら動くのか?と言うとそうではありません。熱力学第二法則によれば、熱機関に仕事をさせるためには必ず高熱源と低熱源が必要です。第二種永久機関にはそれがないのです。

もっと簡単に大雑把な説明で言うと、変換効率100%の機関は作れないため、第二種永久機関であっても作ることはできません。

 

取りあえず、この二つを覚えて下さい。

 

 

 

 

 

技術士の独立は夢ではありません

「定年後は技術士の資格を活かして独立・開業したい」こう夢を語る方は多くいます。でも、決して夢ではありません。

ただし、独立する前に3年ぐらいは準備して下さい。

また、できれば少しでも良いので、技術士の資格を活かして稼いでみましょう。給料以外で収入を得ると言うことをやってみましょう。

1.6つの段階的ステップがあります

2.自分を見える化することはとても難しいものです。

3.Webサイトを作るとか、集客する前にもっと重要な準備があります これを理解し、実践すれば、誰でも稼げるコンサルタントになることができます。

このセミナーでは、全くコネの無い状態で独立後1年目で500万、2年目で1000万稼いだ、匠習作のコンサルティングノウハウを、心理学的観点も交えながらわかりやすくお伝えいたします。

夢を夢で終わらせないように。

f:id:takumi296:20161221134547j:plain

『永久機関』という永遠の夢あるいは、永遠の嘘ー1

現在ではそれほどではありませんが、熱力学の法則が明確になるまで、永久機関は科学者や技術者の夢でした。

例えば、前回リンクしたエッシャーの絵を単純なイメージにすると、以下のようなものでしょう。一目で「あれ?」と思いますが、エッシャーの絵はこれが巧妙に描かれていると思えばよいのです。

 

f:id:takumi296:20161119045422p:plain

永久機関の定義を簡単に言うと、外部からエネルギーの供給を受けずに仕事を続ける装置です。

中世時代には、もっと単純に外部からエネルギーを供給しなくても永久に運動を続ける装置と考えられていました。しかし、慣性の法則によれば外力が働かない限り物体は等速直線運動を続けます。また、地球だって角運動量保存の法則により46億年も自転と公転を続けています。そのため、単純に運動を続けるのではなく、外に対して仕事を行い続ける装置が永久機関と呼ばれます。

これが実現すればエネルギー問題は一気に解決、石炭も石油も不要です。世界経済は大混乱になるでしょうが、公害問題も解決できるでしょう。ですから、一獲千金を狙う、科学者や技術者は夢中になりました。人生を狂わせた人もいます。

ごく一部の「フリーエネルギー論者(≒永久機関を信じる人)」は、「自分が発明した、永久機関は、石油メジャーの手によって、抹殺された、私も命を落とすところだった」などと語ります。本気だとすれば、病院に行くべきです。金儲けのためだとすれば、許せない人です。

話を戻します。これは、もし本気で調べて書きだせば1冊の本になると思います。技術の歴史が好きな私としては、早く今の本を書き上げて、永久機関についてその歴史を書いてみたいところですが、出してくれる出版社はないでしょう。

現在ではまともな科学者・技術者は永久機関に興味を持ちません。もちろん、私も歴史的な意味以外では永久機関について考えると言うことはありません。

ですから、本や資料も少ないのが実情です。

今、手に入れやすい、まともな本は1冊だけ。「永久運動の夢」 (ちくま学芸文庫) 文庫 です。

永久機関のために1冊の本を読むのは嫌だと言う方は、このブログを読んで下さい。

 

熱力学の法則により、永久機関は作れないことが理論的に分かったのは、19世紀の中頃です。これ意外と遅い気がしませんか?

そのため、18世紀の科学者、技術者は永久機関を開発しようと精力的に研究を行っています。しかし、18世紀の終わりには純粋力学的な方法では実現不可能だということが明らかになりました。(下の絵のような装置です)

f:id:takumi296:20161119051512j:plain

今なら、一目で「こんなもの動く訳けがないだろう」と言うところですが、当時はまじめに考えて真剣に作っていたのです。

逆に、飛行機だって「人が空を飛ぶなんて無理に決まっているだろう!」と言われていたのですから、永久機関だって作れないはずはないと考えた人はいたのです。

しかもです、本人は本気でしょうから、笑いはしませんが、現在の日本でも永久機関を発明したとして、特許申請を行う人がいます。もちろん特許は認められていません。

特許庁のデータでは、1993年から2001年6月の間に35件の出願があったようです。そのうち5件に審査請求がありました。審査請求にはそれほどお金はかかりません。

まともな、弁理士さんは永久機関を取り扱わないと思います。おそらく自分で特許明細を書いて出したのでしょう。

続きます。

 

 

 

エッシャーの滝

オランダの版画家、エッシャーに永久機関を彷彿させる作品があります。

 

閉じた水路を滝が循環して流れる不思議な「だまし絵」です。水は高低差があるからこそ流れ落ちます。滝が水路を1周して元の位置に戻るはずはありません。戻るはずはないのですが、この絵に描かれた滝の流れをたどっていくと、どういうわけか出発点に帰ってきてしまいます。一瞬,狐につままれたような気分に陥る奇妙な世界がそこに広がる訳です。

マウリッツ・コルネリス・エッシャー(Maurits Cornelis Escher, 1898年6月17日~1972年3月27日)は、オランダの画家(版画家)でした。建築不可能な構造物や、無限を有限のなかに閉じ込めたもの、平面を次々と変化するパターンで埋め尽くしたもの等、非常に独創的な作品を作り上げました。

エッシャーは、1958年に著した『平面の正則分害』のなかで、なぜ正則分割を使うかについて語り、正則分割幾何学的要素について例をあげて説明しています。そして図と地に関する重要な問題を解き明かしながら形態を変容させる展開へと導いています。
しかし、この作品の構図はどうやって思いついたのだろう?と考えてしまう作品ばかりで、この特殊な絵を考えついた、特殊な才能に驚くのです。

もちろん,これは目の錯覚を利用したものと言ってしまえば、それだけです。

でも、この独特で幻想的な画風と幾何学的に巧妙なテクニックは、観る者に驚きを与え、不思議な感覚の中に連れ出されてしまいます。

『平面の正則分害』の中には、発想のヒントになるようなこんな文章もあります。

 

最初は,図形を系統的に作り上げる可能性についてどんなアイデアも持っていなかった。私はなにも「基本原理」を知らず,どうすればよいか見当もつかないまま,動物に見たてた合同な形を入り組ませようとしていたのだ。

しかし基本原理に関する多くの文献を研究し,とりわけさまざまな可能性を考えさせた素人理論が形成されるにつれて,数学の訓練を受けていないための限界はあるが,それでもだんだんと新しいモチーフのデザインがたやすくなってきたのである。

私はそれに取りつかれたように心を奪われ,本当のマニアのように浸りきって,時々そこから自分自身を引き離すのが難しいほどであった。

 (強調は、匠習作)

文献を研究し、書物を読むことで、「新しいモチーフのデザインがたやすくなってきた」のが、本当なら凄いことです。本を読んで絵のデザインができるのでしょうか?

本人がそう言うのですが、これは何か違うのではないかと思います。

何度も絵を描いて、行き詰まって、また描いて、そして文献を研究して、この繰返しの中で、絵を描いたことを省いて説明しているのではないかと思います。

冒頭で紹介した、滝の絵は、永久機関を思い出させます。

永久機関は、世界の技術史を調べる上で、欠かせない要素の一つです。これから、何回かに分けて、このエッシャーの絵にちなんだ、永久機関のことぉ書いて見ます。

それほど、長くは書きません、3~5回程度で終るでしょう。

 

 

 

息抜きに「意識高い系」

意識高い系」と言う言葉、よく意味が分かりませんでした。

周りに若い人がいないかかもしれませんが、意識高い系=自意識過剰ぐらいに考えていました。

それが今では、オジサンを揶揄する時にも使用されると知って少し驚きました。

およそ1年前の記事ですが、雑誌SPAの記事です。

どうでも良い記事ですが、理髪店で時間を待つときに雑誌や漫画を見るのと同じです。

読むではなく、見て下さい。笑う方も、笑われる方も「紋切型」です。

 

 

意識高い系オヤジが多用する言葉辞典

エビデンスを示せ
意識高い系オヤジがムキになると相手に対して発する一言。横文字を使用するため知的な響きを感じるが、単に「証明しろ!」と詰め寄っているだけで、何の解決にも繋がらない幼稚な言葉。


●お金より価値が大事
拝金主義を嫌い、人に感謝されることを第一に考えるオヤジが大切なものとして語る価値観のこと。

●女は○○でないと
単に「ヤラせろ」と言えないばかりに、上から目線で理想の押し付けを行い逆効果となっている言葉。

●ご縁に感謝
セミナー好き意識高い系オヤジが、主にSNS上で結びの一言として使用する。毎回「感謝」や「ご縁」と表現するが、名刺交換をしてもお礼メールを自ら送ることはなく、フェイスブックの無言友達申請や、無断メルマガ登録などは積極的に行う傾向にある。

●コミットする
大手スポーツジムのCM放送以降、多用するオヤジが急増。コミットの正式な意味は「責任・約束」「委託・委任」「責任を持つ関わり」等であるが、オヤジの中には、「集中」「取捨選択」という意味で使っている場合がある。

●コンセンサスをとる
政治シーンで多用されることから、知的レベルを誇示したいオヤジが使用する。本来の意味は「合意」であるが、「賛成」「バランス」という意味で誤用されがち。

●引き寄せる
ベストセラーとなった『引き寄せの法則』を愛読するオヤジが使う自己啓発用語。「チャンスを引き寄せる」など、さまざまなものとの因果関係を無理やりこじつけられる便利な言葉。

●マストで
ハッキリしたニュアンスにすることで、“決断力のある俺”を演出。しかしどうでもいい話においても連呼されがちで、知らぬ間に会話をギスギスさせていることも。

●僕にもそんな日があったけどさ
年下への説教の前フリの一種。自分の武勇伝や自慢話をしたいだけなのだが、一言加えるだけで共感力が高くなったように感じられる魔法の言葉。

●日本のために
右・左を問わず、政治系意識高いオヤジが持論を展開する前フリとして用いる言葉。「日本のため」という免罪符をつけて、自己主張を正当化させようとする。

●予想通り
ホリエモンの「想定の範囲内」という言葉を、使いたいけど恥ずかしくて使えない人々によって用いられてきた表現。類語に「だと思ったよ~」がある。

リテラシーを持て
自分より知的レベルが劣ると判断した対象に使用される横文字。本来の意味は「何かの分野や物事に習熟して使いこなすことができる能力のこと」だが、「知識」「マナー」という意味合いで用いられることが多い。正しい意味を理解している人が少ないため、適当に用いても墓穴を掘らず、かつ知的な雰囲気も醸し出せて一石二鳥。

●ビジネスを加速させる
「加速」の意味を説明できない者多数。「処理スピードを早める」というニュアンスで用いる者も。

●イベントのお誘いです
気に入った女性、または自分好みの女性を再度集めるための口実として使用する。イベントは「セレブ・マスコミ系異業種交流会」など虚飾に満ちたものであることが多い。

 

 

この記事を書いた人自体、「リテラシー」を間違って使っていますが、まあ、良いでしょう。また、「ビジネスを加速させる」=「処理スピードを早める」は無理があると思います。聞いたことがありません。

 

 

入り乱れる気持ち

筆記試験の結果が発表になり、それぞれの人が本年度の結末を一度迎えました。

 

ご存知のない方のために書くと、技術士二次試験は、筆記試験と口頭試験に分かれます。(一次試験と言うものもありますが、全く別なのでここでは触れません)

筆記試験は合格率15%程度の狭き門です。

合格者の平均年齢42~43歳程度、業務歴平均だと15年程度のエンジニアが受けます。

口頭試験は、筆記試験の合格者だけが受けられる試験です。

こちらは、合格率80%程度。落とす試験ではありません。

口頭試験は11月末~来年1月中頃に指定された日で開催されます。

この口頭試験で落ちると、来年はまた筆記試験から受けなおしです。技術士会の自慢ですが、これが厳しいですね。

筆記は落ちる人が多いから、比較的立ち直りも早いのです。「まあ、仕方がない」と思えるのです。しかし、8割以上が受かる口頭試験で落ちると、「なんで俺だけ」と思ってしまいます。

試験委員2~3名に対し、受験者は1名です。時間は20分~22分程度。

私の頃は45分もありました。人にもよりますが怖い顔でこちらを見る試験委員が多いのです。

せっかく色々なことを頭に入れたのに緊張で頭が真っ白になる人もいます。

昨年は、この人なら受かるだろうと思っていた人が不合格でした。

最初の質問で解答したら、試験委員が「そんなことを質問しているんじゃない!」と怒った声で言ったそうです。

その後、顔面蒼白、頭は真っ白でろくに受け答えができない状態で終わってしまったそうです。

 

筆記試験はその人の頭脳が試され、口頭試験はその人の度胸と、人柄が試される。そんなことを言う人もいます。冷静に落ち着けばなんて言うこともない質問です。緊張さえ押さえれば乗り越えられるのです。まあ、そこが難しいのですが。

一つアドバイスします。

そこが弱い人(緊張に弱い人)は、場数を踏んで下さい。模擬試験を何度も受けるのです。

私は、一度に機械と総監を受けましたから、両方で11回も模擬試験を受けました(スカイプの模擬試験5回も含みます)。できれば、毎回違う人が良いのですが、そんなに多くの模擬試験はないでしょう。そこは、自分で考えて下さい。

流石にこれだけ受けると、模擬試験とは言え、慣れてきます。

本番はもちろん緊張しますが、手に汗握るほどにはなりません。

 

筆記試験に受かった皆さん、10人に2人の中に入らないように準備して下さい。

しっかり対策すれば、来年の3月には合格通知が届くはずです。

 

 

 

 

 

 

通信講座(グループウェア講座)の合格率

当然の話ですが、割と質問されるのが、合格率はどれくらいですか?

 

です。

まだ集計できていませんが、今年は30%程度まで落ちると思います。

そもそも、およそ半分の方は、最後まで続きませんできた。

38名の受講者さんで、5~7月に一度も解答を送って来なかった方が、18名もいます。

せっかく、お金を払ったのですから何とか続けて欲しいと思っているのですが、なかなかそうはなりません。

ですから、続かなかった人を除けば、合格率60%になります。

 

今、一番悩んでいるのは、受講者さんのモチベーション維持です。

他の技術士に言わせると、「そんなものは本人の問題ですよ、講師が悩むことじゃない」と言うことですが、私はそうは思えません。

子供ではない、大人の人をやる気にさせて勉強を続けさせるにはどうすればよいのでしょう。しかも、仕事ではないのです。中には、家族に嫌な顔されて続ける人もいるのです。

 

平成29年度の講座では、毎週メルマガも送って、動画付のステップメールも配信しています。1回で送ってしまうと、届いて終わりになるかもしれないからです。

試験ですから、教材を使って勉強を続けないと受かりません。続けるためには、「1度に送らず、毎週の方が良いのでは?」と考えました。

 

モチベーションアップに関するビジネス書は30冊ぐらい購入して読みました。

正直、どれも参考にならなかったです。仕事なら誰だってやります。

特に、技術士目指すような人は、基本的に第一線のエンジニアです。逆に、仕事に熱中するあまり、試験勉強ができなくなるのです。

 

もちろん、業務優先で構わないのですが、その中から試験勉強の時間を捻出してもらうしかありません。

 

前々回に書きましたが、平成30年度から試験の内容が変わります。

昨年、一昨年と合格できなかったかたは、来年受からないと、今度は、異なる試験対策が必要になります。

今年不合格だった方は、ぜひ、29年度の試験で決めて下さい。

微力ですが応援します。

 

 

平成28年度技術士試験・筆記試験の結果

この後、口頭試験がありますが、取りあえず筆記試験の結果です。

 

機械部門     297人(筆記合格者数)以下同
船舶・海洋部門 5人
航空・宇宙部門 17人
電気電子部門  220人
化学部門    33人
繊維部門    15人
金属部門    36人
資源工学部門  4人
建設部門    1,944人
上下水道部門  223人
衛生工学部門  71人
農業部門    133人
森林部門    109人
水産部門    27人
経営工学部門  61人
情報工学部門  70人
応用理学部門  95人
生物工学部門  26人
環境部門    99人
原子力放射線部門 29人
総合技術監理部門  513人

全21部門合計では、4,027人の方が合格です。

昨年度の筆記試験合格者数は4,061人でしたので、全体的にはほぼ同じ合格者数です。

ただし、総合技術監理部門の合格者数は753人から513人とかなり減りました。

やはり、昨年は少し緩かったのでしょう。


総合技術監理部門の合格者数が少なく、他の20部門の合格者数が多くなっております。

合格率は、その部門毎によってそれほど変わりません。

筆記試験の合格率が比較的高い、機械や経営工学は、口頭試験が厳しいです。

 

筆記試験に受かった皆さんはあと少しです。

今年決めましょう。

 

逆に、結果が出なかった皆さんは、諦めず再挑戦して下さい。

きっと、合格できます。